デジタルピヴォ! プラス

無料記事[Fリーグ2016/2017プレーオフ2nd Round]名古屋オーシャンズ・ペドロ コスタ監督「全体で点を獲っていけるチームになることを私は信じています」(2017/2/26)

 

SuperSports XEBIO Fリーグ2016/2017 プレーオフ2nd Round
名古屋オーシャンズ 0-3 ぺスカドーラ町田
2017年2月25日(土) 墨田区総合体育館 観客数:1,361人
[得点経過]
0-1  14分39秒 町田 10  森岡薫
0-2  21分22秒 町田 7  金山友紀
0-3  37分09秒 町田 1  ピレス・イゴール

 

 

 

 

 

 

 

 

記者会見の中で話題となったのは得点力不足。しかし、シンビーニャにセルジーニョというすばらしい外国人に安藤・関口という移籍組みもいて、橋本・八木・齋藤の成長とプラスの要素もあった今シーズンの名古屋オーシャンズ(以下名古屋)。
平田もケガによりシーズンのほとんどを棒に振ったが、プレースタイルにしても気持ちの強さにしても観るものを魅了するポテンシャルの高さを感じる。全日本選手権と来シーズンでの活躍を期待したい。

名古屋は今シーズンリーグ1位を逃す。この時点でも名古屋としては考えられないことであるのは間違いない。

「3月まで戦争は終わらない」というペドロ コスタ監督の発言にもあるように、もちろんプレーオフからの1位奪還を狙っていたわけであるが、この試合の敗戦により、名古屋はプレーオフで3位と決定し、連覇は9でストップ。大きく掲げていた10連覇という目標ははかなく散った。

「本当にわたしの責任であったと思います」。ペドロ コスタ監督は記者会見でこの「わたしの責任」という言葉を何度も繰り返した。
監督とは責任を取り、選手を信じるもの。それは当たり前ではあるが、監督1年目でありながら、徹底していた。
関口、田村、安藤、橋本、セルジーニョ。開幕戦での1stセットのメンバーだ。チャレンジをする監督でもあった。
名古屋の歴史の中で連覇を止めてしまった罪は大きい。そして、監督は責任を全うするその先に解任というものがある。
名古屋はいうまでもなく常勝軍団であった。ペドロ コスタ監督は名古屋、そして、Fリーグの歴史を変えてしまった。
しかし、ペドロ コスタ監督はそれ以上に功績を残したのではないだろうか。
スポーツである以上、数字以外の功績というもの。それは判断が難しい。
それでも、ペドロ コスタ監督が残したもの。未来への扉。そういう意味で彼の続投を願わずにはいられない。
チャンピオンがチャンピオンでなくなったとき、強くなれるかどうか。まずは全日本選手権での新生名古屋の姿・強さに目が離せない。

まとめ◆デジタルピヴォ! 古澤

 

以下はペドロ コスタ監督星龍太選手の記者会見と質疑応答。

試合を振り返って。

ペドロ コスタ監督
「まず選手に伝えたいです。彼らは本当によくやってくれました。10連覇がかかっている年に、いろいろなプレッシャーがある中、本当に選手たちにはお疲れ様ですと伝えたいです。本当に今日も0-3で負けている状況でも、最後まであの気持ちでやるというのは簡単なものではないです。わたしたちが求めていた結果ではないですし、10連覇をどうしても達成したいという気持ちがその中ではありました。ただ、目の前には、非常に安定していた町田のチームがいて、全くいい訳できません。スカウティングを見て何が悪かったかという意味ではこの試合も宝になると思いますが、今日の試合の結果に関してはいくらシュートで上回ったとしてもポゼッションで上回ったとしても結果は0-3です。それは変わらないので。それを飲み込まないといけないです。ですが、それはすべて私の責任です。私の力不足です。ここを挽回するためにはやはり結果というものを残していかないといけないです。なので、全日本選手権だけでもしっかりと制覇して、最後いい形で終わらせたいと思っています。さらに結果にこだわったいいフットサルを提供していきたいという思いは変わりません。ですが、本当に皆さんが見たように、結果は0-3というのはわたしからもいい訳はできません。これから先を見て。ただ、いい方向にこのチームは進んでいるのではないかなと。若い選手、世代交代したチームで、この舞台を経験できたのは非常に大きいと思いますし、この決勝は先が見えた決勝だったと思いますし、もっともっとシーズンを過ごしていくことで、若手である選手たちが軸になれると感じた試合でした。少しずつだとしても、もっとチームを強くして、積極的にチーム強くしていきたいと思います。切り替えて今後に向けて頑張っていきたいです」

星龍太選手
「僕たちオーシャンズは結果がすべてだと思っています。今日の試合に関して、今日のようなトーナメントで勝ち上がっていく試合に関して、勝ったほうが強いし、今日の試合にいい訳はないです。ただ僕がプレーヤーとしてやってきて、この1年でつくり上げたディフェンスのシステム、そして、セットプレーなどは方向性は間違っていないと思いますし、ここでやめるのではなく、選手権、そして、次のシーズンにつなげていくことが大事だと思います。なので僕たちは下を向くのではなく、次の選手権、次のシーズンに向けて動き出すことが大事だと思っていますので、今日は当然、悔しさで泣いたり、思い返すのもいいと思いますが、明日からは頭を切り替えて次に進んでいくことが大事だと思いました。ありがとうございました」

 

以下は質疑応答となる。

Q:大阪にリーグで負けたということもありますが、放出したエースにゴールを決められ、問題であった得点力不足。ゼロで負けた。そういう試合で終わったというのはある意味今シーズンを象徴していると思います。一番嫌な終わり方だと思います。そのへんの率直な感想について。

コスタ:確かにデータは事実です。得点不足で、私たちの最後の試合になったゲームで元オーシャンズのエースに得点を許してしまい本当に悔しい思いでいっぱいです。その中で、私も今シーズン、監督に決まってからエースが出るのは決まっていて、わかったうえで、このチームの監督をやらせてもらいました。これまでチームの半分のゴールを獲っていた選手がいなくなるのは壁になるというふうには感じていました。その壁を乗り越えなければいけない。なおかつ、チームも若返った。今度必要としたのはひとりひとりがそこを補っていかないといけない。そこが今シーズンはカバーができなかったというのが得点不足につながってしまったというのは事実ですが、全く効果がなかったというシーズンではなかったと思いますし、ある程度のわたしたちのやっていることというのは十分感じられたシーズンです。やっていることは間違っていないと思います。信じています。あとは戦術・選手の構成で少しずつ、シーズンを通していくことで、こういう負けを肌で感じて、選手もこういう舞台だからこそ経験できたこともいっぱいあります。今は一歩下がってしまったと。私たちのプライドもありましたし、今は一歩下がってしまったイメージですが、わたしはそれは逆に一歩進めたのではないかなと感じています。結果は残せていないですが、負けたことで倍に選手は成長できると思っていますし、得点不足ということにも少しずつつながっていくのではないかなと思っています。逆に、今のままではダメだということも感じ、自分もチーム全体も質を上げていかなければいけないと感じさせたシーズンでした。なので、イメージとして、よくはないですけども、いい方向に進んでいます。今シーズン考えていた、世代交代をして、その選手が軸になっていくという考えでは、結果は出なかったですが、これをやり続けるということが大事です。わたしからも今回の結果だけで選手たちを見るのではなく、これまでの成長も考えて、我慢も必要だと思います。

Q:森岡選手の退団に続いて、シノエ選手も一身上の都合で退団もありました。得点力不足の対策としてはどのようなことを考えていましたか?

コスタ:今シーズン森岡選手が抜けて、その穴を埋めるべくシノエ選手が加入するという考えでしたが、いない状況が生まれ、穴があいた状態となりました。わたしの決断がストライカー的存在、森岡選手の穴を埋めるというよりもチームのバランスを考えてくれる選手を考えました。わたしの中ではもうちょっと点が獲れると信じていました。わたしも昨シーズン今の選手とやっていて、もっと全体で点が獲れると信じていました。そこはわたしの責任です。さらに裏をというか、考えが少し甘かったです。同じ特徴の選手ではなく、ダニエル選手に関しては本当に彼のやれる実力の中で最大限やってくれてチームに貢献してくれましたが、同じ特徴で考えるべきであった。それをもっとシビアに考えるべきであったかもしれません。今シーズンに関して取り組んでいるのが戦術。それでも、新しい選手が多く入って来ている中で思った以上に戦術から点が獲れていないというのはあります。もっとそこから点を獲りたかったという考えはあるのですが、それも時間が必要です。今シーズンは獲れなかった。けど、やっていることを信じて、やり続けることで心配事が来シーズン減ると思います。ブラッシュアップができる。選手も成長して、全体で点を獲っていけるチームになることを私は信じています。戦術をより磨いていくこともありますが、選手構成のところでもう少しわたしもシビアに考えないといけない部分もあります。勉強になると。それだけで終わってはいけません。本当にわたしの責任であったと思います。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ