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[山下コラム]町田アスピランチ・黒沢雄太、関東2部でもフットサル通をうならせるに違いない!(2017/4/19)

都1部最終節で黒沢が3-2とする逆転ゴールを決めた瞬間。

 

うなだれる美少年ゴレイロ渡辺を尻目にベンチへと走る黒沢。シーズン3点目のゴールだった。

 

渡辺とボールを奪い合う黒沢。荒れた試合に見えたが心中は冷静だったという。

 

縦突破からピヴォにラストパスを供給する黒沢は随所でチャンスメークに奮闘した。

 

新しい顔ぶれで関東の舞台に立つペスカドーラ町田アスピランチ。黒沢(後列左から2人目)も意欲満々だ。

 

チームに絶対1人は必要といわれる存在

東京都リーグ1部で優勝し、入れ替え戦を経て関東リーグ2部昇格を決めたペスカドーラ町田アスピランチ(以下、アスピランチ)。4月19日現在、2017年体制はまだ発表されていないが、これまで以上にトップで活躍する選手を育てるために若手への大幅なシフトが噂される中で、アスピランチ(ポルトガル語で「サテライト」)に欠かせない存在として活躍が期待されているのが、♯22・黒沢雄太だ。6月に30歳になることから早くもベテランの部類に数えられる黒沢だが、とにかく攻守両面でよく走り、ボールに積極的に絡み、チームのピンチを未然に防ぐために懸命に汗をかくという嫌な役回りもいとわないという意味でチームに絶対に必要といわれる存在だ。シーズンのゴール数こそ「3」(ランク35位)にとどまっているが、2ndセットの一員として全11試合にフル出場。“無事これ名馬”を絵に描いたような選手といっていい。スピードがあって持久力にも優れる選手がそろうトップチームへの昇格は難しいかもしれないが、6月4日に開幕する2部の舞台で目の肥えたフットサル通を楽しませてくれることは間違いない。そんな選手、黒沢雄太の一面を紹介しよう。

まとめ◆デジタルピヴォ! 山下

 

黒沢雄太 KUROSAWA Yuta ASVペスカドーラ町田アスピランチ ♯22 ALA
1987年6月25日生まれ(29歳) 神奈川県出身 身長173cm/体重68kg
フットサル歴:2007-2014 神奈川県1部Azvert Fujisawa Futsal Club、2014-2015 関東リーグ コロナフットボールクラブ権田、2015-東京都1部ASVペスカドーラ町田アスピランチ 

 

ベテランの味

トップの試合会場の設営で顔を合わせるたびに、気さくに話しかけてくれる黒沢だが、選手としてインタビューしたのは年明け早々の東京都リーグ1部最終節が最初だった。美少年倶楽部との試合に勝利し、フウガドールすみだバッファローズに勝ち点で上回り都1部優勝を決めた試合で、プレーする黒沢を初めて見て、そのうまさに舌を巻いた。よく走って、ボールに絡んで、パスを要求して、シュートまで行って。僕が身を置くエンジョイ系は別にしてバリバリの競技系チームにこういう選手は絶対に必要だ。試合後に黒沢に、「いやあ、うまいねぇ」と切り出すと、素直に「ありがとうございます」と答えて、こう語り継いだ。

「走ったりとか、味方がやりやすいようにというのは多分、僕がセットで出てる以上はそれが役割だと思っているので。逆に、僕よりドリブルうまかったりシュートうまかったりパスうまい選手いっぱいいるんで、そういう人たちがいかにやりやすくやるかっていうので、ま、助けた結果で(3-2とする逆転)ゴールに行けただけなんで、たまたまなんで。当たり前じゃないですけど、やれるようには意識しています」

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