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無料記事:[開幕節総力特集]Pivo! が選ぶ、駒沢へ向かうTOP5!! Pivo! 緊急座談会③[Fリーグ](2017/6/17)

10年後この順位になってもおかしくない

――次の方は、ピヴォ! の新星。

佐藤 何もわかってない新星(笑)。

山下 入会案内に“老練な新人”と書いといたよ。

――では、“老練な新人”、佐藤さんの順位をお願いします。

佐藤 はい、じゃあ一気にいっちゃいましょう。

――おっ、先にバンバンと全部いうわけですね。

佐藤 5位から1位まで順番にいいます。5位・町田、4位・湘南(ベルマーレ)、3位・(デウソン)神戸、2位・すみだ、1位・北海道。

古澤 ええっ!?

山下 ブッブー(笑)。3位どこ、神戸?

――もう1回いってください、1位が?

佐藤 北海道。

――なかなか大胆な予想ですね(笑)。

佐藤 いやいや、簡単ですよ。

――簡単? その理由は?

佐藤 観客動員です。

山下 なるほど。

佐藤 ただ単純に数字だけを並べただけじゃないんですよ。去年から伸びているところで考えたんですね。まず、北海道とすみだは断トツで伸びているんですよ、去年からいうと。これは、Fリーグの公式サイトに動員の総数が書いてあるんで、ぜひ見てください。

古澤 どちらももともと、動員が多いチームですよね。

佐藤 多いですね。ただ、伸び幅は別の話だと思ったんですね。でも、すでに多い北海道が1年間でさらに4,000人ほど増えているんですよ。

――大きいですね。

佐藤 動員数は去年、北海道が26,420なんですね。この2万台は唯一、北海道だけなんです。しかも2万を6,000も超えてる。昨季が4,000増ですから、このままいくと今季は3万台にいく。そうなると、他のチームと1万以上差をつけることも見えてくるんですよ。既に1万以上の差がついているチームも実際ありますし。

山下 そんなに違うの?

佐藤 すみだとは7,000近く違う、すみだは19,736。2番目に動員が多いチームは、まだ2万いってないんですよ。ただ、すみだはその代わり6,000伸びているんです。伸び幅でいうとすみだが1位で北海道が2位。でも、さすがにそれだけの元の動員の差があるので、それは北海道をチャンピオンにすべきでしょうと。伸び幅は関係なくということなんですね。

古澤 というか、なんで観客動員なんですか? 順位予想ですよ?

佐藤 要するに、これは稼げるクラブの順位でもあるんですよ。それとよく見てください、優勝をした大阪が5位内に入ってないんですよ。名古屋に関しては減っている、これは優勝を逃したから当たり前なんですけどね。だけど大阪はほぼ増えていない、横ばいなんですよ。つまり、優勝しても客は増えないんですよ。だから、別に優勝できないから人気がないとかそんなの関係ない、優勝できるから人気があるというのもない。そこを考えないとクラブとして生きていけない。それが今のFリーグの現状だと思うんですよ。

――確かに、大阪の話はまさにそうですね。

山下 なるほど。

佐藤 町田だけなんですよね、優勝争いをして伸びたのは。森岡効果もあったかもですけど。

古澤 もともと人気ありますから。

山下 人気あるよね。

佐藤 でも、データを見る限りは300人増程度ですから。他の4チームは文字どおりケタが違う、4ケタ増ですから。

古澤 あの、これ今年の順位予想でしたよね?

佐藤 ええ、なのでこれは願望も含んでいます。これだけお客さんが入っているところに優勝してほしいんです、多くのサポーターに喜んでもらいたいんです。今は無理かもしれませんけど10年後、この順位になってもおかしくないんですよ。これから伸びる可能性があるランクでもあるんです。お客さんがたくさん入れば、スポンサーさんも広告を出す価値があると興味を持つと思いますし、それだけ将来性があるチームだと思うんですよ。

――特に室内ですからアリーナに音は響き渡りますし、サポーターの後押しは多いほどいいと思います。実際にサポーターの力は大きいですから、将来性は十分あると思います。

佐藤 あと今回の開幕戦は、さっき2日目の名古屋対府中(アスレティックFC)が最高動員数で2,000人を超えた(2,018人)といいましたよね。でも、僕はこの試合が唯一ともいったんですよ。残りの試合は1,000人台の動員数なんです。去年の開幕の代々木セントラルは、ほとんどの試合が2,500近くが入って、1000人台の試合のほうが少ない。最高でほぼ3,000の数字(16/17シーズン第1節 町田対神戸 観客数:2,934人)を記録しているんですよ。なので、苦しい状況であることを知ってもらいたいんです。だから、順位予想なのに、あえてこういった順位をつけさせてもらいました。

山下 そんなに減っていたのか。確かにメインスタンド(ベンチの後ろ側)はガラガラだった。

――そういった理由があったんですね佐藤さんの順位を改めてまとめますと、5位・町田、4位・湘南、3位・神戸、2位・すみだ、1位・北海道。動員の順位は、将来起きるかもしれない順位となりました。

佐藤 だから伝える僕らも頑張らないといけないんですよ。柄にもないこといっちゃいますけど(笑)。

山下 開幕節を観てリーグ主導のセントラル開催に疑問を投げかける人が既に出ている。リーグは頑張っている。選手も全力で戦っている。でも、大きな器に見合う動員が得られないならイベント専門会社にアウトソーシングすべきだと。

佐藤 そんな中で、観客動員で結果を出しているチームがいる。そこに勝ってほしいんですよ!

 

「ラストオーダーです」の声に聞く耳を持たず2人は語る。そして、編集長が動き始めた。つづく…

 

山下浩正
1944年、埼玉県所沢市出身。中学で幼なじみと剣道部に入るも面が臭くて2人してサッカー部へ転部。部活は以来高校まで続ける。フットサルとは1999年、有明コロシアム センターコートで開催された全日本選手権を機に本気で向き合う。

古澤学
1983年、神奈川県横浜市出身。2014年、フットサル日本代表トレーニングマッチをきっかけに12月28日、大地悟の記事でデジタルピヴォ!プラスでデビュー。以降、ペスカドーラ町田の番記者を経て、2016年から全クラブ担当になる。影響を受けたフットサル選手は藤井健太。

佐藤功
“老練の新人”という異名を名付けられ、若さがないのかと困惑するフリーライター。細々と活動中のサッカーと共に、今季よりルールを覚えるところからフットサルにも関わる。競技面よりもエンターテイメント性、文化やビジネスの側面を好む変わり者。

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