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無料記事:フィジカルとメンタルとクラブを背負える人間性。[Fリーグ第1節](すみだ・須賀雄大監督)(2017/6/18)

 

DUARIG Fリーグ2017/2018 第1節
フウガドールすみだ 9-1 バサジィ大分
2017年6月11日(日) 国立代々木競技場第一体育館 観客数:1,692人
[得点経過]
1-0 02分40秒 すみだ 23 丹羽脩人
2-0 03分04秒 すみだ 19 大薗諒
3-0 06分20秒 すみだ 6 宮崎暁
4-0 10分38秒 すみだ  19 大薗諒
5-0 13分14秒 すみだ オウンゴール
6-0 14分30秒 すみだ  77 ボラ
6-1 19分15秒 大分 19 山蔦一弘
7-1 22分57秒 すみだ 9 田村 佳翔
8-1 30分17秒 すみだ 5 岡村康平
9-1 36分28秒 すみだ 19 大薗諒

 

フウガドールすみだの須賀雄大監督に開幕戦の記者会見後に個別インタビューにて今シーズンのチームづくりについてもう少し話を聞いた。
キックオフカンファレンス個別インタビューでは「バッファローズにはポテンシャルでいえばFリーグで戦える選手がそろっていると思っています」と須賀監督は話していた。バッファローズは3月から新しいシーズンに入り、ほぼ約3か月一緒にやって、彼らの特性だったり特徴がわかったうえでの開幕戦での起用であり、躍動であった。

まとめ◆デジタルピヴォ! 古澤

 

以下は須賀雄大監督の個別インタビュー。

Pivo!:開幕戦は名古屋でのプレシーズンマッチで活躍をした選手の抜てきもありました。プレシーズンマッチでの活躍が生きましたか?

須賀:今季はバッファローズの選手も含めての競争なのでバッファローズの選手が活躍している中で、その選手も含めて戦力をつくっていくイメージを持っていたので、この前の試合だけでなく、彼らは3月の頭くらいからシーズンが始まっていて、ずっとアピールしている選手たちの中からさらに選んだ選手なので、そういう意味では単発の活躍というよりは長く安定してプレーしたことに対する評価だと思っています。

Pivo!:今シーズン、補強を失敗をしたのではないかという厳しい声もあがっていました。また、西谷選手がフウガに入りテクニカルなチームに移行していていた中で西谷選手の退団でまた元気なチームになったというネガティブな声も聞かれました。そういった声が須賀さんの耳に入ったかどうかはわかりませんが、そういうネガティブな声に関してはどう感じますか?

須賀:それをポジティブととらえるかネガティブととらえるかは人それぞれだと思いますが、今はもうフットサルがアスリート化してきている中で何を持って元気がいいというのか何を持ってテクニカルというのかは僕はわかりませんが、ゴールに縦に速く攻めるのがフットサルの本質だと思うし、それを元気といって、ずっとボールを回すことがテクニカルということなのか僕にはわかりませんが、今のフットサルの流れと今自分のやりたいフットサルがマッチしているので、そういう意味で、インテンシティーが高いゲームができるチームになっているのは事実だと思います。

Pivo!:批判する人は人がいればいいとか、ネームバリューに振り回されていたりするというのもあると思いますが、町田だったり、湘南だったり、北海道が育成に力を入れてのチームづくりをしている中、すみだもこれまでと変わらずにその形で今シーズンもやっていくと思います。キックオフカンファレンスでは非常に謙虚といいますか等身大のコメントだなという印象を受けました。

キックオフカンファレンスでの須賀監督のコメントは以下。
「今シーズン、主力が抜けるシーズンになります。こういう経験は何度かしているのですが、いろいろなことに手を出すのではなくて、とにかく一点に集中して活路を切り開いていくような姿勢がクラブとして大事だと思っています。そういった意味で、チームがひとつになって、チームの色を大事にして戦っていきたいと思っています。そして、若い選手が非常に多く、僕自身、新しいチャレンジだと思っていますので、そういう意味で1試合1試合成長していくチームの姿に注目していただければと思っています。今シーズンもフウガドールすみだに注目してください。よろしくお願いします」

須賀:素直な気持ちをいっただけですけどね。このチームは成長をしないとプレーオフにはたどりつけないし、プレーオフで優勝するためには今より成長をしないといけないというのは事実なので、そこに対していいときも悪いときも受け入れていかないといけないと思います。

Pivo!:ピヴォはチームにとって重要なポジションということで今ピヴォが大勢いると思いますが、その中でも清水さんと大薗さんは特別な存在ですか?

須賀:いえ、岡村ももちろんいい選手だし、ボラも(アラだけでなく)ピヴォに入ることもあるし、当然ピヴォがいないと機能しない攻撃は多々あるし、自分自身そういうふうにプレーモデルをつくっているので、そこはポイントにはなってくると思いますけど、誰がいないとかではなく、ポジションとしての優位性の必要度はあります。当たり前のようにゴレイロがいないとチームは負けてしまうように、ピヴォは戦術として必要としてますけど、じゃあ誰がいないとどうというよりはみんなでコンディションのいい選手がプレーしてくれればいいのかなと思います。

Pivo!:昨シーズン全日本選手権の決勝で負けはしましたが、1次ラウンドから含めて非常に未来への可能性が見える戦いぶりであったと思います。そういう中で太見さんとという長きにわたってフウガを支えてきた選手が抜けたことによりどういうふうにチームは変わっていきますか? もちろん変わらないものもたくさんあるとは思いますが。

須賀:今日も目立たないところですが、ボールが動いている間に選手はスプリントを繰返していて、そういう作業を1試合続けるというのはタフさが必要だし、日々の鍛錬によるものだと思います。そういった意味で今日は平均年齢が若い子のセットはアップダウンを何回も何回も繰り返してやっていたと思うし、そういった部分というのはこれから僕らのクラブの中では当たり前になっていく文化だと思っています。そういう献身性というのは下部組織であったり、出られないところで悔しい経験をしたからこそ今ピッチで表現できているところもあると思います。そういう意味では次クラブが求めていく当たり前の部分、守備のインテンシティ-だったり、攻撃時に、例えば、深さを取るためにピヴォ以外の選手で接近していくような動きであったり、そういうプレーはピッチで表現していくことになると思います。逆にそれができないと昨シーズンを上回れないと思います。

Pivo!:清水さんは太見さんだったり、西谷さんが抜けた穴を技術だけでなく精神的なことも含めて若いながら引っ張っていく気持ちがあると選手権でいっていました。そこに関する期待は?

須賀:清水はもともと責任感の強い選手だと思いますが、今季のチームは誰をみても自分がやらなきゃと思っていると思います。そういうふうに誰か1人に依存しているうちは、その選手が抜けたときに毎回同じ問題に陥ると思うし、そうではなく全員が高い意識で自分がこのチームを代表しているという振る舞いだったり、練習態度であったり、試合でみせてくれることは大前提で、その中でさらに高いパフォーマンスで試合に出続ける選手がチームを引っ張ってくれると思います。そういう意味で清水の気持ちはすばらしいと思いますけど、うちのクラブはみんながそういう気持ちを持っていると思いますね。

Pivo!:今シーズンの補強においてポイントにしたことはどういったことですか?

須賀:当然ですけど、自分のクラブの今いったような40分間高いインテンシティーであり続けるフットサルができるかどうかというフィジカル的な側面があるかというところと、メンタル的なところ。チームのために走り続けないといけないですし、そういうところがあるかというのが前提にあって、そこの素養があるかを調べました。あとは直接会って話して、人間的なところで、このクラブを背負える人間性がしっかりあるなと思ったところ。この2つが欠かせないことかなと思っていて、そういった意味ではそれ以外にも下部組織の選手に関してはしっかりそういうマインドを持っていますし、自分たちが思い描いた選手に育っているので、こういう選手が欲しいというよりは自分たちが欲しい人材に来てもらったという感じです。

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