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無料記事:「昨年度も最初から僕らはよかったわけではない」と木暮監督、低迷をふっしょくできるのか!?[Fリーグ第3節](2017/6/26)

「ゲームを支配しきれなかった」と何度も繰り返したシュライカー大阪の木暮賢一郎監督とアルトゥールキャプテン。

 

DUARIG Fリーグ2017/2018 第3節
フウガドールすみだ 3-3 シュライカー大阪
2017年6月25日(土) 小田原アリーナ 観客数:804人
[得点経過]
1-0 02分03秒 すみだ 4 諸江剣語
1-1 04分12秒 大阪 10 ヴィニシウス
2-1 09分46秒 すみだ 77 ボラ
2-2 10分47秒 大阪 11 チアゴ ※PK 
3-2 33分08秒 すみだ 5 岡村康平
3-3 38分09秒 大阪 10 ヴィニシウス

 

ここ2試合で勝ち点1という現実

スタートダッシュを目論みながらここ2試合で勝ち点1しか取れず6位に低迷する大阪。苦悩がにじむ会見となったが、木暮監督がいうとおり、「昨年度も決して最初から僕らはよかったわけではない」。そこを実証するため記事末尾で昨シーズンの試合結果を振り返ってみた。その結果、確かに波に乗ったのは第7節以降のことだった。その第7節まであとわずか4節。フィクソ・アルトゥール→ピヴォ・チアゴの縦の生命線が厳しいマークに遭う中、大阪は活路を見いだすことができるのだろうか。

また、キャプテン、アルトゥールは「日本のレフェリーは判定の基準が一定じゃない」と苦言を呈した。「ひとつひとつは小さなジャッジの部分かもしれないが、ゲームの終わりにおいても、1年単位で見たときにも、最終的にすごく大きな差になってしまう」と。外国人選手と日本人レフェリーの間にはフットサル文化の衝突が起こりやすい。前日の北海道戦でも国籍は別にして町田の森岡薫選手が「レフェリーは平等に判定してほしい」と語っていた。上から目線ではなく、レフェリーはこうした声に耳を傾け改善していくべきだろう。それがフェアで厳しいFリーグの実現に確実につながる。

まとめ◆デジタルピヴォ! 山下

 

▪️試合を振り返って
木暮賢一郎監督
「前節同様、なんていうんですかね、ゲーム自体は支配してる時間は長いと思います、チャンスの数も含めて。ただ、その、支配しきれないというか、特にスコアのとこでアンラッキーな部分があったりとか、そういう細かいとこで僕らもっと支配しないと苦しいなという。支配しきれなかったということが、ま、勝ち点3ではなくて勝ち点1につながったのかなと。ま、チームはプレッシャーもありますしね、1つ2つの結果でね、厳しく見られるというのは選手含めて僕もそうですけども、そういったプレッシャーなりをはねのける真の強さを手に入れるための、ま、今はね、苦しい時期かなというふうにとらえて完全に乗り越えたいなと思っています」

アルトゥールキャプテン
「2つだけね。1つは審判ね。日本人の審判のレベル、ちょっと弱いね、難しいね。僕は3つ試合、スリーイエローカードね。そう、外国人、難しいね(※)。もう1つは、昨年と違って、ゲームをコントロールするというか支配する、そういうとこはまだ足りてないのかなと。そういったとこでチームとしてもっと目覚めるというかね、このカンピオナートリーグにおいて、もう一度目を覚まさないといけないのかなというふうに考えています」
(※印の部分までアルトゥールは日本語で話した。かねてより日本語を習得したいといっていたが長足の進歩に感心した。なお、※印以後は木暮監督の通訳つきとなった)

 

▪️質疑応答
日本人レフェリーは試合を通して基準が一定じゃない

Q 今日の試合でチアゴ選手へのマークもそうだが、アルトゥール選手にもかなり相手がピヴォ当てをケアというか意識してきているなというように見えたが、やっていて自分のプレーがマークされてるなと感じたか。

アルトゥール もちろん、それは普通のことであって、昨年チャンプになったチームですし、去年のビデオだったり、今年のゲームのビデオを観る以上は、どこに自分たちのストロングポイントがあって、何をしないといけないかってとこは相手チームが研究するのは当然だと思います。ただ、あのー、府中戦も今日(すみだ戦)も多くのチャンスがあったことは事実だと思いますし。運の部分なのか、流れの部分なのかっていうとこがもしかしたら影響してるのかもしれないですけども、しっかりゴールを決めるってとこは足りてないですし。よくするためにもう一回練習していかないといけないかなと思います。

Pivo! キャプテン、今、日本人レフェリーのレベルが弱い、低いっていう発言があったが、レフェリングに関するすることはどうしても文化の衝突みたいなもので外国人にとって避けられないと思うが、具体的にどこが難しくて、弱く感じるのか。

アルトゥール 例えばブラジルでは、ある程度審判の一試合における基準、っていうのが一定したものがあります。ですが、日本ですとゲーム中に自分たちに対するジャッジ? 例えばファールした者が、相手がやったときは同じ基準でなくて、一個のファールでも、同じようなシチュエーションで今度はファールをとらないということが、その瞬間瞬間に起こると、最終的にはゲームの終わりにおいてはすごく大きな差というか、になってしまうし、1年単位で見たときにもひとつひとつは小さなジャッジの部分かもしれないですけども、すごく大きな差になってしまうんじゃないかと個人的には感じています。日本のフットサルがさらに高いレベルにたどりつくためには、そういった部分のレベルアップっていうのも自分は必要なんじゃないかなというふうに感じています。

Pivo! 試合を通して基準が一定じゃないと。

木暮 と(アルトゥールは)いっていますね、はい。

 

▪️次節(7/1アウェー浜松戦)へ向けての抱負
木暮監督 
「開幕3試合を終えて勝ち点4というとこは、もちろん、リーグ連覇を目指すうえで、僕いつもいってますけど、今年はどうなるかわからないですけども、過去においては年間に必要な勝ち点というのは80(※)は必要なリーグですから、落としてもいいポイントってのは、世界でも一番、そういう意味では過酷な? リーグだと思っています。それぐらい厳しいリーグだという認識があります。それはスペインであってもブラジルであってもこれほど高い優勝するための勝ち点のノルマっていうのはないです。なので、自分たちの置かれている状況、リーグの状況で行くと、この(2試合で)勝ち点5を落としたっていうのは当然苦しいのは間違いないです。ただ、そうはいっても昨年度も決して最初から僕らはよかったわけではないですし。そこはしっかりと頭の中を切り替えて、最終的にリーグ1位になるために課題を修正して、そういった、(昨年並みの勝ち点を手に入れるために時期的に)ある程度リミットのある勝ち点にどれだけ近ずいていくかということを考えたいなと思います」
(※優勝した昨シーズンの勝ち点は「83」、2位の名古屋が「73」だった)

アルトゥール
「次節に向けては、ここ2試合(第2、3節)勝ち星をあげることができないでいますから、まずその勝ち星っていうのを回復するために、いいプログラムといいトレーニングをして次のゲームで勝利できるように準備をしたいと思ってます」

 

[取材後記]
優勝した昨シーズン、大阪が波に乗ったのは第7節以降のこと。それをデータで実証する。

▪️2016/2017シーズン試合結果
第1節 6⚪︎4浦安
第2節 4⚪︎3浜松
第3節 2△2府中
第4節 2⚫︎3すみだ
第5節 10⚪︎3神戸
第6節 2⚫︎6大分
第7節 7⚪︎4名古屋
第8節 7⚪︎3湘南
第9節 5⚪︎3町田
第10節 4⚪︎1仙台
第11節 4⚪︎2浜松
(第1クールは9勝1分け2敗。波に乗ったのは第7節以降で、ここから17連勝。1分けを挟んでさらに5連勝を記録した)
第12節 9⚪︎4府中
第13節 6⚪︎4北海道
第14節 6⚪︎4浦安
第15節 9⚪︎3すみだ
第16節 8⚪︎4神戸
第17節 7⚪︎1北海道
第18節 9⚪︎0大分
第19節 4⚪︎2名古屋
第20節 3⚪︎1湘南
第21節 8⚪︎4町田
第22節 6⚪︎1仙台
(第2クールは11戦全勝! 初優勝へ向けて一気に波に乗った!!)
第23節 9⚪︎2浜松
第24節 2△2府中
第25節 6⚪︎5浦安
第26節 5⚪︎2すみだ
第27節 7⚪︎1神戸
第28節 6⚪︎5北海道
第29節 5⚪︎3大分
第30節 0⚫︎1名古屋
第31節 5⚪︎4湘南
第32節 2⚫︎5町田
第33節 11⚪︎2仙台
(第3クールは生き残りを懸けて挑む名古屋の前に実に14試合ぶりに敗退するが、それでもリーグ1位を不動のものにした。最終結果は27勝2分け4敗だった)

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