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無料記事:上出来すぎですよね。誰も予想していなかったのではないですか?(奥村敬人監督・湘南)[Fリーグ第11節](2017/8/23)

 

DUARIG Fリーグ2017/2018 第11節
府中アスレティックFC 5-4 湘南ベルマーレ
2017年8月19日(土) 府中市立総合体育館 観客数:1,520人
[得点経過]
0-1 03分35秒 湘南 10 ロドリゴ
1-1 07分13秒 府中 21 柴田祐輔
2-1 15分24秒 府中 9  宮田義人
2-2 17分00秒 湘南 10 ロドリゴ
3-2 27分39秒 府中 25 完山徹一
3-3 28分10秒 湘南 7 小門勇太
3-4 33分52秒 湘南 10 ロドリゴ
4-4 38分08秒 府中 13 渡邉知晃
5-4 38分54秒 府中 13 渡邉知晃

 

 

 

 

 

湘南ベルマーレ(以下湘南)はロドリゴのハットトリックがあったものの、土壇場で府中アスレティックFC(以下府中)に立て続けにゴールを決められ、第1クール最後の試合を敗戦する。

「やられました。結果がすべてです。(渡邉)知晃もそうですが、完山にやられました。要所要所で効いている。そういうベテランがうちにはいなくて、決定機をしとめられなかったです」
記者会見がはじまる前、奥村監督は率直に試合を振り返った。

「”湘南イコール弱い”、この10年間のFリーグでついたイメージを、今シーズンは必ずプレーオフに出て、ふっしょくしたいと思います。1年間、よろしくお願いいたします」
キックオフカンファレンスで奥村監督が語った言葉であった。短いながらも熱い気持ちを込めた。
”湘南イコール弱い”はまだ第1クールが終わっただけではあるが、既にふっしょくできたといえるくらいの強さを数字・内容ともに出した。しかし、それはあくまでプレーオフ進出を達成することと最終順位が決まるまでが勝負。これで終わってしまってはふっしょくとはならない。
湘南は今節で府中に負けたものの、この第1クールでこれまでの戦績で相性のよくない相手も破ったなかでの8勝3敗で2位で第1クールを終えた。なお、負けた相手は名古屋オーシャンズ・シュライカー大阪(以下大阪)・府中となる。

その敗戦試合の1つである第10節大阪戦後の囲みインタビューにて奥村監督は「強い相手に対して、腰が引けてしまう選手が減ってきました。自分たちが押し込めるということは前を向いてプレーできているという意味で去年と違うところかなと思います」といっていた。敗戦した試合の悔しさ。選手たちのその変化を第2クールでどれだけ数字で現わせることができるか。また、第1クール同様に湘南はおごらずにチャレンジャーとして戦うことができるかどうか注目したい。

 


相手もスカウティングしてくるなかでの第2クールで第1クール以上の戦いができるかどうかが奥村監督・横澤コーチの手腕にかかっている。

 

また、今シーズンの湘南には小門という武器がある。まだまだ未完の大器である彼がどれだけ戦術理解を深めることができるか。また、ロンドリーナにもいい選手がいて、強化指定の枠もある。そして、第1クールでは出場機会の少なかった選手にも出場機会が多い選手とそんしょくのない選手もたくさんいるのでその選手の奮闘やしれつなレギュラー争い、それによる危機感・緊張感もポイントとなる。

 

以下は奥村敬人監督と刈込真人選手の記者会見。

まとめ◆デジタルピヴォ! 古澤

 

 

奥村敬人監督

試合を振り返って。
「お疲れ様です。僕自身も選手の頃からも戦ってきたこの体育館で最後の試合ということで、最後の試合ができたことは光栄に思いますし、会場の雰囲気はよくて、やっていて楽しかった想いもありますが、府中にとっては最高の勝たせ方をさせてしまったという部分で、うちが悪かったわけではないですが、会場の雰囲気に飲まれた部分も少しはあったと思いますし、相手の方が勝ちたいという気持ちが、気持ちだけではおさまらない部分はあると思いますが、そこで勝ったパワープレーのゴールであったと思いますし、完山選手とかベテランの選手に、”お前らまだ上に行くのは早いんだ”と言われているような気がします。僕もプレーヤーだったのでわかるのですが、最後の最後でゲームを掌握されました。雰囲気もそうですし、ボールの扱い方もそうだし、コントロールされてしまったかなと。うちは勢いだけでいってしまった。相手は勢いもありながら確実にゴールに結びつけました。その部分で今日の試合に関してはそこに差があったのかなと思います」

 

 

刈込真人選手

試合を振り返って。
「率直にとても悔しいです。ここで府中さんが最後ということで、その勢いに飲まれないようにしっかりみんな準備してきましたが、1つのミスがこういう結果になってしまったのかなと思います」

以下は質疑応答。

Pivo!:第10節の囲みインタビューで10試合を振り返りのなかで”走り負けをしていない”との発言がありました。今節はその部分においてはどうでしたか?

奥村走り負けはしていないと思いますが、走り方ですよね。ゴールに結びつけるための走り方で相手が勝っていました。うちは勢いはありましたが、最後の最後のポジショニングが間違っていました。シュートが打てなかったり、パスがいい態勢で出せなかったり。相手は確実にいい態勢でいいパスをしてゴールに流し込んだ差。ベテラン選手の味というか、その差があったのかなと思います。走れるだけではやはり勝てないので、どういう走り方をするかが課題かなと思います。

Pivo!:今節で第1クールが終わりました。改めて第1クールの総括をお願いします。

奥村第1クールは8勝3敗なのでいままでの結果と照らし合わせると上出来かなと。上出来すぎですよね。誰も予想していなかったのではないですか?阿久津も横澤も伊久間も僕も自信を持って、選手も含めて僕らだけはいけると信じてやっていました。数字・結果を出してくれた選手には感謝をしたいですし、ここからが、第2クール・第3クールがほんとうの戦いだと思うので、第1クールで勝った相手には確実に勝って、負けてしまったチーム相手にどう戦っていくかが課題だと思います。研究されると思いますが、僕たちはそれを上回ったものを見せないといけません。目標はあくまでプレーオフなのでその目標に向かってぶれずに1試合1試合戦っていくことだと思います。選手たちはオーシャンカップからずっとやってきてほんとうにがんばってくれたと思います。いままでと違う湘南を見せれたと思うのでそれを継続できるかどうかが我々の仕事だと思いますし、選手たちの日々の努力。今日みたいな悔しい試合をして黙っていないと思うので。辛いときにここでやめてしまうのか。悔しかったことを思い出してもう1歩前に出るのかというところが必要で、それは練習からではないかなと思います。

Q長いこと府中に勝てていませんが苦手意識はありますか?

奥村単純に強いですからね。しっかりといい選手が揃っていて、フットサルもシンプルですが、効果的で強いなという印象です。ただ、今日はクロモト選手もいなかったので、正直行けるという想いはあったのですが、先程もいったようにベテラン選手の経験に飲まれるというか、ゲームコントロールのところに非常に差を感じるというか、うまくかぶせられてしまいます。それをも超える勢いをつけないといけないのかなとも思います。ゴールに向かう姿勢でいうと、絶対決めてやるという強い気持ちが足りないのかなと思います。打てるところで切り替えして相手が戻ってきて止められてしまう。カウンターをくらうところがありました。そこでカウンターに対して戻ったところで体力を失う。打たないことがチームにとってマイナスなのかなと思います。打ったことに対して”ふざけるな。なんで打っているだ!”とか絶対にいわないので。そこのチャレンジの部分がまだまだ足らないと思います。確実に決めたい気持ちはわかりますが、どんなシュートでもいいですし、小門選手のような無理な態勢からでも打つような姿勢が全体的に必要かなと思います。そこで取られたらダッシュで戻ればいいじゃんと思っているので。結論をいうと府中は苦手です。

 

 

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