新たな伝説の始まり。フットサルの街にある府中市立総合体育館[アリーナ紀行][Fリーグ](2017/8/25)
2017月8月19日、府中 (PHOTO,TEXT・佐藤功)
その時、少年が両手を上げた。
父はもうひとりの幼い息子を抱き観戦していた。「息子にフットサルをやらせようと思って。でも、その前に実際に見せた方がいいかなって」。そう話した若い父親は、家族を連れて初めて府中アスレティックFCの試合観戦に来ていた。初めてのフットサル、初めて見るゴールに息子は夢中。ひとりの男がフットサルの道を歩み始める瞬間を目撃した。だが「今日が最後なんですよね」と父はつぶやいた。
皆本晃いわく「伝説の試合」が始まっていた。この日をもって、府中は慣れ親しんだアリーナに別れを告げる。Fリーグが求めるピッチサイズを満たしていない府中市立総合体育館は、これ以上ホームゲームを開催できない。ここからシーズン終了まで代替会場でのホームゲーム、府中以外の場所での戦いのみとなる。規定である以上抗えない現実を突きつけられていた。
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