デジタルピヴォ! プラス

山下日記(2017/8/14~8/20) ガット2008 U12と府中市立総合体育館 

9年間にわたってFリーグが行われてきた府中市立総合体育館。

 

・8月14日(月) 左足アキレス腱

お灸をすえるようになって、左足のアキレス腱の腫れと痛みが大分楽になった。通ってる谷中夜店通り鍼灸整骨院での話。お灸が燃え尽きる前のものすごい熱さが心地いい。

・8月15日(火) タオル投入のタイミング

“タオル、早いですよね”。ボクシングWBC世界バンタム級タイトルマッチのテレビ中継。TKOで試合に幕が下りた直後、リングサイドの具志堅用高さんが思わずそういった。僕も全く同感だ。確かに山中慎介はやばかった。挑戦者の勢いを考えると、この回にKOでけりがついたかもしれないし、その後のダメージを考えたプロトレーナーの判断だったろうことは想像がつく。それでも早すぎたとの思いは消せない。一番あっけにとられていたのはほかでもない山中だったのではないか。なぜタオルを!? という思いがその表情に浮かんでいた。そして山中の涙。悔し泣きとは違う、不本意な終わり方への無念の涙。僕にはそう見えた。

山中ファンのはしくれの僕が感情的になっていると翌日のスポーツ新聞に先のWBAミドル級王座決定戦で敗退した村田諒太選手のこんなコメントが掲載されていた。「タラレバは誰のためにもならない」。頭から冷水を浴びせられた気がした。

・8月16日(水) はま寿司

大学時代は貧乏だった。バンド仲間にその僕も顔負けの貧乏なやつがいて、食費に事欠くあまり、ある日、珍しくみんなで入った喫茶店でコーヒーを頼むと(彼の分は誰かのおごりだったと思う)、彼は少し飲んでは砂糖を継ぎ足していきコーヒーを吸った砂糖をスプーンですくってはなめ、すくってはなめして空腹を満たそうとしていた。夏の合宿のときにもこんなことがあった。バカンスを終え帰京していく(特に女子グループ)に残った米やそのほかの食品をもらうのが彼の重要な仕事だった。相手は荷が軽くなるので喜んで譲ってくれた。先の大戦が終わって20年ほど、日本中が貧乏だったと思うがその中でも我々は特に貧乏でバイトに必死だった。

(残り 1601文字/全文: 2459文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

日本サッカーの全てがここに。【新登場】タグマ!サッカーパック

会員の方は、ログインしてください。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ