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[山下コラム]第2PKはmalva小島修人に学べ![関東リーグ](2017/9/8)

malva ibaraki fcの♯18小島修人(32歳)。関東1部復帰に貢献したスピードスターだ。

 

前半8分、この試合の先制ゴールは小島の第2PKから生まれた。

 

ゴレイロの動きを見切ってゴール上部に突き刺した。

 

今季3ゴール目が決まった瞬間だ。

 

2014年関東リーグ2部得点王

「いいんですか、僕で」。第6節終了直後にインタビューを申し込むと開口一番、小島修人はそういった。もちろん! 僕はそう応えた。実はこの取材の前にマルバに負けたあるチームの選手から「修人がヤバイ!」と聞いていた。小島は2013年、右ひざ内側側副じん帯を損傷。「歩くのも大変な状態の中で、筋トレとランニング中心のトレーニングを2か月くらいかけてやって、どうにか通常の日常生活に戻れるまでなり、それからさらに2か月毎日リハビリに通って、トータル4か月間ぐらいかけて復帰」(小島)。当時、松葉づえ姿の彼に僕はこの日と同じ千葉県常総市水海道総合体育館で顔を合わせている。その小島はその後、2部の舞台に復帰した2014年、いきなり得点王を獲得している。「(その年は)今思えば、自分の形でやれてたというか。結構自信持ってやれてました」。もしかして、そのときのキレが戻っているのか…。だからこの日は“修人狙い”の取材といってよかった。その小島が前半8分に第2PKから先制ゴールを決めて見せた。その後、流れの中で小島の左足からゴールは生まれなかったが、両チーム点の取り合いとなり、3-4と1点ビハインドで迎えた後半残り32秒、マルバに同点のチャンスが巡ってきた。それも再び第2PK、しかもキッカーは小島修人。こんな偶然はそんなにあるものじゃない。ファイルのゴール裏でカメラを構えていた僕は、すぐそばにいたボールパーソン(設営担当のコロナFC/権田の選手)と、奇跡に近い展開の目撃者となることに興奮し、状況もわきまえず大騒ぎをしてしまった。結果は後半ピッチに立ったファイルのゴレイロ安藤に止められた。試合に敗れ、しょうすいの中にいた小島だったが、気力を取り戻すかのように、僕とのやり取りの中で、第2PKのノウハウを事細かく、彼らしい表現で明かしてくれた。

まとめ◆デジタルピヴォ! 山下

(関東リーグ試合データ / http://www.pitin.com/kanto/

 

6ファールによる第2PKを指示するレフェリーに食い下がるファイルの選手たち。小島は涼しい表情でボールを拾いにいった。タイマーが残り32秒を示している。

 

2回目の第2PK、今回も小島はボールの右後方およそ6mあたりから助走を開始した。

 

その後、右にやや膨らみ、

 

右45度以上の角度からボールにアプローチ。

 

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