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無料記事:またもや首位を喰らう。借りをしっかり返す、ボルクバレット北九州が自ら勝ち取った事実【F2第13節】(2018/12/16)

2018年12月15日、横浜
(PHOTO,TEXT・佐藤功)

Fリーグ2018/2019ディビジョン2 第13節
Y.S.C.C.横浜 1-5 ボルクバレット北九州
2018年12月15日(土)横浜市平沼記念体育館 観客数:411人

[得点経過]
1-0 02分14秒 Y.S.C.C.横浜 オウンゴール
1-1 04分34秒 ボルクバレット北九州 25 渡辺大輔
1-2 07分17秒 ボルクバレット北九州 8 米村尚也
1-3 14分02秒 ボルクバレット北九州 11 小林謙太
1-4 19分24秒 ボルクバレット北九州 3 安嶋健至
1-5 23分43秒 ボルクバレット北九州 14 松永翔

▼行動で示し、事実を残す

徹底した対角線のロングボールと前線からのプレッシャー。ボルクバレット北九州はY.S.C.C.を封じ込め、ゲームをコントロールしていた。

「チーム力や練習してきたことが如実に出てくる」。馬場源徳監督の言葉に、小林謙太と村山竜三がうなずく。しっかりとトレーニングを積んできた自負が、当時首位だったボアルース長野に続き現在首位のY.S.C.C.横浜もアウェーで撃破につながった

北九州の人々に上を目指すというメッセージを二度行動で示し、事実として残した。F2にプレッシャーを、己の存在感を、彼らは自らの手で勝ち取っていた。

▼首位に1-5で勝つチームが存在する事実

馬場源徳 ボルクバレット北九州・監督
小林謙太 ボルクバレット北九州・キャプテン
村山竜三 ボルクバレット北九州

馬場 個の優位さを生かして前からアグレッシブにディフェンスをしてくるのがY.S.なので、逆にその裏、その裏に走る、対角線のボールを多用して裏に走るということで相手を走らせてチャンスを作るという意味ではトレーニング通りでした。

小林 練習の時からやりたいことを、コンセプトを監督を始めスタッフの人から言われているので、それに従ってプレスをかけるということでした。

村山 2週間横浜に対するプレス回避を戦術含めてやり続けてきたので、それをやらないというのはおかしいことですからね。

――徹底してとことんやられていましたが。

馬場 相手がそれに対応してきたら他にもたくさん引き出しがあると思います、それが相手が対応できていないうちは。ボールを足元に運んでくるという意味では相手の方が有利ですから、相手はプレスをかけて個人の優位性でボールを奪ってくる。私たちはその後ろを逆に使って走らせる。それが効いているうちはそれを使う、効かなくなったら切り替えていくプランB、プランCであって、そういう意味ではプランAの時間が多かったなと、予想外に。相手が対応できていなかった時間が少しあったかなと思います。

――ここまでの結果については?

村山 リーグ終盤になって、F2のレベルも少しづつ上がっている印象があります。僕はF1から下がってきて、最初は地域リーグの延長と思っていたんですけど、少しづつレベルも上がってきて拮抗した中で僕らはしっかりした準備ができてきたので、この結果がでてきていると思います。

小林 リーグの最初の方は厳しい戦いが多かったんですけども、終盤になって練習も含めてチームになっていったかなと。今年からF2が始まってウチも新しいメンバーが多いので、後期に勝ち続けていることはいいことなのかなと思います。

馬場 後期になるとチーム力や練習してきたことが如実に出てくると思います。トレーニングしてきている、していないチーム、トレーニングのコンセプトを統一している、統一していないチームが少し出てきているのかなと思います。自分たちができているというわけではなく、自分たちがやろうとしていることなので、ピッチ上に入ると敏感に感じています。このチームは積み重ねている、このチームは停滞している、このチームは持っているものに頼っている、そういう温度を僕は感じています。その中で、来年に向けてF2がもっと価値の高いものになればいいなと思っています。そこを我々は率先していく存在になっていろんなフットサルを、つなぐ、裏を狙う、セットプレーやカウンター、守備でやるフットサル、そういうフットサルを体現していくのが北九州だと思います。

――他のチームの結果次第ですが、昇格の可能性がありますが。

馬場 現実的に難しいと立ち位置で私たちは考えています。最初に取りこぼした勝ち点もありますし、現実的には難しい。その中で、それに近づいてきている。リーグ全体にプレッシャーをかけている、そういう印象を与えている、そういうチームとして成り立ってきていることはポジティブに捉えていますし、選手、スタッフ、自分も含めて希望を少しづつ持てる材料だと思っています。ただ難しいのが一番最初の、というのが正直な意見です。

村山 僕らは最大限努力するだけだと思いますね。あとは結果を待つだけです。

小林 僕らは、やりたいことを突き詰めていいフットサルを、特に北九州の人たちに見てもらいたいというところで努力していって、その結果F1に上がれればいいですけど、とにかく突き詰めていくだけです。

――先制された後、崩れなかった要因は。

馬場 ゴールだけを見ると先制されているんですけども、その前の試合展開を見れば優位性が自分たちのやりたい状況を作れていたのはわかっていただけると思います。ずっと押し込まれて結果として入った点ではないので、逆に優位性を持ってゲームをコントロールできるという状況での1点なので、そこに関しては問題ありませんでした。これが逆に7本、8本撃たれて9本目に入ったのであれば大きく崩れるし戦術変更をしないといけないでしょうけど、むしろ6回、7回迫った後にパスミスからのセットプレーでしたし、セットプレーも作られたものではないので、落ち着いて続けようという意味で精神的にはプレッシャーはありませんでした。

――首位の横浜に勝ったという意味があると思います。

馬場 まず北九州から応援している方々に、前半戦はホームで0-4で負けているのでその借りをしっかり返す、自分たちのチームが前進していることが日頃から応援してくれている方々に発信できたことがひとつ目。

ふたつ目がリーグ全体に対して、首位に立っているチームに対して1-5で勝つチームが存在する。それが来年以降も続いていく、私たちも上を目指すというメッセージが机の上に置けたんじゃないのかなと思います。

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