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無料記事:再び覚醒した若者たち。大逆転のデウソン神戸、全日本選手権出場決定【全日本フットサル選手権出場決定プレーオフ】(2019/2/26)

2019年2月24日、駒沢
(PHOTO,TEXT・佐藤功)

JFA第24回全日本フットサル選手権大会 Fリーグ出場チーム決定プレーオフ

▼第1戦
デウソン神戸 0-4 ポルセイド浜田
2019年2月23日(土)駒沢オリンピック公園総合運動場屋内球技場 観客数:310人
[得点経過]
0-1 01分43秒 浜田 11 道岡昌弘
0-2 05分33秒 浜田 11 道岡昌弘
0-3 06分08秒 浜田 3 霜出聖也
0-4 29分54秒 浜田 10 橋岡翔大

▼第2戦
デウソン神戸 7-3 ポルセイド浜田
2019年2月24日(日)駒沢オリンピック公園総合運動場屋内球技場 観客数:197人
[得点経過]
1-0 00分49秒 神戸 4 三村里来
1-1 04分36秒 浜田 9 布田有祐
2-1 11分11秒 神戸 8 小村優太
3-1 14分29秒 神戸 6 絹川雄太
4-1 20分11秒 神戸 14 廣森宇宙
5-1 27分24秒 神戸 8 小村優太
5-2 31分15秒 浜田 4 久保研二
6-2 32分35秒 神戸 10 藤川朋樹
7-2 36分37秒 神戸 10 藤川朋樹
7-3 39分44秒 浜田 11 道岡昌弘

※2戦合計、勝点、得失点差が同数のため、リーグ戦上位の神戸が出場決定

▼もう奇跡ではない、二度目の覚醒

初戦は無得点、4失点。若さゆえの経験不足が見えていた。だが、この敗戦が彼らの目標を明確にさせる。4点差で勝つだけ。彼らはひとつになり、目標に向かって突き進んだ。

翌日の第2戦、4点差が3点差に、5点差が4点差にとスコアが動き続ける。そしてカウントダウンがゼロになった時、ポルセイド浜田との間に行き来する出場権を神戸はつかみ取った。

吹っ切れた時、一気に覚醒する。それはF2最終節、Y.S.C.C.横浜を破った時に経験したこと。若いデウソン神戸はあの経験を再現することで、あの日が奇跡ではなかったことを証明した。

経験がないと言われ続けてきた若者たちは、また大きな体験をする。全日本フットサル選手権をかけた2日間は、苦しみながら耐えながら戦い続けたデウソン神戸の1年が集約されていた。

▼デウソンらしく、自分たちらしく

鈴村拓也 デウソン神戸・監督 

非常に難しい状況でしたけど、しっかりすべきことを選手全員、チームスタッフ一丸となっていい試合ができました。特に選手たちは昨日の敗戦から本当に切り替えて、ミーティングもしっかり自分たちでもしてくれましたし。4点差で勝つ、という一番大きな目標を達成できたのは選手たちの頑張りだなと、改めて今日すごい力を持っているなと思います。若い選手が多いですけど、昨日の経験が生きた素晴らしい試合だったなと思います。

――試合が終わって、選手たちにどういった言葉をかけましたか?

鈴村 僕も選手としてサッカーとフットサルを20年近くやってきましたけどこの経験はない、それをさせてもらえたのは本当に感謝をしていると。頑張って踏ん張って、ここに到るまでの準備と頑張りがあったからこそで、しっかりやることはやろうとすべきだという中それをやってくれたので、すごい経験をさせてもらえたと言いました。1年目の選手がほぼほぼですけど、1年目にこんな経験ができる彼らはこれからもっともっといい選手に強い選手になっていく、ということを素直に伝えました。それを得たのもチーム一丸でやり切ったからですし、このいい経験をしたからこそまた謙虚に次の試合に向けて準備していこうと思います。

――全日本フットサル選手権に向けて。

鈴村 相手が広島エフ・ドゥで、リーグでは1勝1敗で、ホーム(F2第3節)では3-1で勝ちましたが、アウェー(F2第10節)では7-1で負けているのでけっこうやられています。1勝1敗という同数の成績なので、勝って終わりたいですし、F2では一つ上の順位の相手ですので僕たちは必死になってそこに。フィジカル的には、今回2試合やって移動もありますけど、この勢いというかこの2日間で得た経験を、自信を持って挑んでいきたい。僕たちは常々チャレンジャーでしかないので、そういったメンタリティでまずは広島戦で全部出しきることを目標に頑張っていきたいと思います。

――この2試合はどういった戦いでしたか?

鈴村 昨日の試合と今日の試合では全然違ったと思います。それは気持ちが弱いというわけではなく、総合的なものです。プレーオフも初めてでしたし、ずっと劣勢で追いかけるという1年だったのに順位としてひとつ下の8位が相手ということで構えてしまったということと、浜田の戦い方にはめこまれてどうしようどうしようとなってしまったり、初めてのこの聖地という駒沢の雰囲気ということもあったりと、いろんな要素があります。決して逃げ腰になったりとかビビってとかではなく、いろんなメンタル的な要素が重なった。やることはわかっているけどうまくいかなくて、今日のようにズバっといけなくなったりいい判断が出来なかったこともありました。でもそれはチームマネージメントという意味で捉えて選手には「気にするな、僕自身の大きな課題なんだから」と言ってきました。

今日は、昨日0-4で負けたことを逆に今日オレたちがやろう、同じことをやれるからやり切ろうと、相手に合わせたスタイルの中で、4点差で勝たなければ上がれないという明確な目標がありましたし、その中でどうやるのかというのはセットしました。昨日負けの中でもGKのスーパーセーブもあったし、最後のところで体を張っていたので、そういういいプレーはたくさんあったのでそういうことは継続しつつ、吹っ切って割り切ってズバっと、デウソンらしく、自分たちらしくやろうぜと。それはどういうことなのか、ということから朝ミーティングしてまず設定しました。昨日は、そのらしさを出させてもらえなかったというのはありますね。

――この後、ボアルース長野が入替戦を戦います。柄沢健監督に何か一言を。

鈴村 いつもいろいろ言っていますけどね、ライセンスの講習でも一緒で。一緒に学び合った先輩でその仲間として、F2の代表として柄沢監督率いる長野が躍動したプレーを見せてもらいたい。上を目指しているのはすごく感じていますし、僕らもそこを目指して来年は、と続けるようになろうと選手に言っていますし、そこにチャレンジしていきたいなと思います。

今日、1点差2点差や同点の時でも、18歳の高校三年生と3人が1年目という4人で組んだりとチャレンジしていきました。そこで失点してもまた彼らはやってくれる、次に向けてもチャレンジをしてくれる。もちろん、勝ち上がるということも目指してやっています。長野さんには上にどんどん行ってもらって、僕らもそこを目指してチャレンジャーとして続けるように頑張っていきたいので、柄沢さんに頑張ってほしい、長野さんに頑張ってほしい。F2を代表して頑張ってください。

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