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『いいんですよ、それで』ボアルース長野、F1昇格をかけた入替戦の舞台裏(2019/3/13)

2019年2月24日、駒沢
(PHOTO,TEXT・佐藤功)

アグレミーナ浜松との入替戦の試合前、駒沢屋内の視線が一点に集中される。伊藤広樹が大きな声で歌えば仲間たちが合いの手を入れていた。よく聞けば伊藤は完全にノリ、適当に歌っている。「そんな歌あるのかよ」と柄沢健監督は思わず笑っていた。そして試合が始まれば、ボールをカットした石関聖と共にベンチ全員が吠える。これがボアルースのスタイル、伊藤曰く『ヘルプ&テンション』。ボアルース長野はいつものようにこの試合に挑んだ。

だが、いつもと違う。長野は得意な形が防がれていた。その姿にF2・第10節、ボルクバレット北九州戦の敗戦を連想。あの時のようになってしまう、そう思っていたと柄沢監督に伝えると「はいはいはい」とうなずいた。

「いいんですよ、それで」。

あの時のようにはならなかった試合後、柄沢監督はニヤリとした。そして、ある人物の名前を出すとまたニヤリとする。

「自分たちの……すいません、声カッサカサで」。

ボアルース長野・背番号5、阿部修兵は「ヘルプ&テンション」を続け声が失われかけていた。

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