内容重視じゃなくて、勝ちにこだわったら違うフットサルを僕が追求しちゃうと思う。(城北レディース・川﨑康裕監督)[東京都女子1部]
2019年9月7日 葛飾区水元総合スポーツセンター
(PHOTO・TEXT,山下浩正)
首位the sunkisstとドロー!
BALLENA BLANCA城北レディース(以下、城北レディース)は今季、開幕3連勝とこれ以上ない好ダッシュを見せたものの、その後2連敗。迎えた6試合目の対戦相手は首位を行くthe sunkisst。ここを得意のパスワークを主体に勝ち切ることで上位リーグ(1巡目終了時4位以上)入りを確かなものにしたかったが、結果は1-1のドロー。残るTOCAR戦(9/14)にギリギリの可能性を求めることになった。
▪️城北レディースの次戦予定
第11節 vs.TOCAR jugadoras 新宿(9/14、葛飾区総合スポーツセンター)
城北レディース川﨑康裕監督インタビュー
ゲームの組み立てを教えている段階
Pivo! 首位をたたく絶好のチャンスだったが1-1のドローに終わった。
川﨑 今日、うちの出来は最悪でした。うちの攻撃の起点となる部分のパスミスが目立ち、その結果、パスが回せなくなると、キープレーヤーの持ち味がなかなか生かせない。そこが狂うことで全体がズレてしまった。みう(高橋海友)だけがあまり変わらず波がない中で、キープレーヤーとしてやってくれてるから。
まあ、1-1でよかったというのか、勝ち切らなくちゃいけなかったというのか。この先(の苦しいチーム事情)が見えてくるのかなと思います。
Pivo! 今日は立ち上がりに相手ゴレイラと1対1になるケースが2回あった、あそこで決めていれば結果も変わっていたかもしれない。
川﨑 ですねー。あそこのトレーニングだけさせてないんです。
このリーグの中で、うちは質、つまり組み立てですよね、フットサルの一番おもしろいところですよね、今そこの質を教えている段階で。その次のフィニッシュまではまだ行ってないんですよ。
だから今日最後、みうが2対1のカウンターの場面で、みうはサッカー選手なんで1人で行き切っちゃう。あそこでシンプルにはたいてもう一回、というのが、この先、フィニッシュという課題です。だから、うち、カウンターで前回もやられてるんですけど、そこの対策していないんですよ。
とにかく、組み立てにこだわってるから、そのこだわりを、この子たちに強くいってく中で、ただ、サッカーもフットサルもきれいなことやっても、勝たなくちゃなかなか理解を得られないし。だからその先をこの子たちにどうにか(勝利を)与えてあげたいんだけど、勝ちだけにこだわると今の都リーグみたいな3:1のピヴォ攻撃、キーパーが投げる、それが多くなると多分そのうち少年と一緒でオーバースロー禁止ルールが適用される、そうなるとフットサルのおもしろさが変わってきてしまうと思うんです。だから、やっぱり、つなぐ。うちの子たちにはつなぐことを常にいい続けてます。
つなぐっていうことは、逃げようがないじゃないですか。その逃げるっていうのを今はなしにして、だからそこの状況判断を今後も積み重ねていければなと思っています。
Pivo! 今日もパンパンパン! と気持ちよくパスが回るシーンが何度もあった。
川﨑 でしたね。そのあとなんですよね。そこからどうやってスピードアップするか、それをあの子たちに覚えさせなきゃいけないんです。そのために、いくつか映像を引っ張ってきて観させてるんですけど、ホントは、Fリーグの観戦に行って、自分の目で見て感じさせてあげる、それを自分たちに落とし込んでいくっていうふうにしてあげないといけないかなと思ってて。興味を持たせるために観に行くことで、おもしろさを与えてあげないと自分たちができていかないと思うんですよね。とは思ってます。
Pivo! (1巡目終了時に4位以上の)上位リーグ入りを見据えたうえで、この1-1という結果をどう受け止めている?
川﨑 う~ん。この前の2試合が勝ちきれなくて負け続けたので、これをポジティブに捉えて選手たちにいっていかないと。内容重視じゃなくて、勝ちにこだわったら違うフットサルを僕が追求しちゃうと思うんですよ。でも、この子たちに、フットサルのおもしろさをもっと知ってほしいし。そういう部分では、今日の1-1はやったほうかなっていう評価はしてます。自分自身は納得してないですけど、この子たちがやった中では、選手の仕事としては、ま、最低限やったので、そこに関してはよかったかなっていうふうにとっています。