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2年目ののびしろ(FUSION 監督 安東恭治)[関東女子]

2020年7月5日 立川市泉市民体育館
(PHOTO、TEXT なか)

 

寝ても、覚めてもフットサル。

マニアック?

フットサルオタク?

そういった下世話な言葉で言い表すようなものではない。

40歳を半ば過ぎても、純粋に物事に打ち込む少年のような姿をみせるといった印象がある。

FUSIONというチームを率いて11年。

長い間、下のリーグで耐えてきた苦労がやっと花開いた。

それはゴールでなく、新しい試練の始まり。

エースであるキャプテン・久保田が関東参入戦でケガをしてしまい、今シーズンのスタートはエースを欠いた状態でスタートとなる。

1ピース欠いた状態の苦しいスタートではあるが、決して多いとはいえないメンバーで戦っていくしかない。

今までともに戦ってきたメンバーと、TapaZidaから移籍してきた川島選手、先日インタビュー記事をリリースした新しく入ってきた田代選手、もう1人新しい村上 選手と。

どういう試合を見せてくれるのか、安東監督のさい配に期待したい。

 

 

Pivo! 今シーズンから関東ということで、FUSIONは都リーグでだいぶ長かったと思いますが、関東までの長い道のりを振り返ってみてどう思いますか?

安東 11年ですね。もうすぐ47歳になっちゃいます(笑)。こんなに長くかかるとも思わなかったし、こんなに長くかけてたどりついた思いも深いですね。たぶん長かったからこそ、チームにとっても、自分にとっても価値のある関東リーグになると思います。

Pivo! しかしながら、この3年くらいはトントンと上がってきてしまったんですよね。

安東 そうですね、2部に上がってからは、1年で毎年昇格しました。まぁ、はたから見るとトントンといっているけども、そこはもちろんすごく苦労もしたし、上がって当然だという思いながらきたわけではないし、そこは選手たちとか、育ててくれたリーグのおかげで上がってこれたとは思っています。

Pivo! 関東への期待とか、不安とかってありますか?

安東 期待は・・・難しいなぁ。期待を・・・期待です。もう、期待だけです(笑)、あの、それ以上も、それ以下もない、楽しみにしているというところですね。で、不安というのは、試合時間(15分ハーフから、20分ハーフへ)、相手が強くなるっていうものは、もちろんあるんですけど、やっぱり今は自分たちのチームがメンバーが変わって、まだ新しいメンバーが多いとか、2年目のメンバーが大半になってくるんで、今日の練習試合のスタートも2年目が3人なんで、すごく楽しみなんだけど、やっぱり選手たちも大変だろうなという。大変な思いもしちゃうんじゃないかなっていう不安ですね。僕は負けることはそんなに怖くないんで大丈夫です。

Pivo! 上位4チームが日本リーグへ行くのに抜けちゃったっていう部分があるんで、今シーズンの関東っていうのはどういうリーグになると思いますか?

安東 いや、関東でやっていたチームっていうのは、残っているっていうチームは、強度とか戦い方は20分プレーイングをどう戦うか、負けない戦い方もできるし、その辺り勝つこともできるチームなんで、そこは都リーグとはすごく違いがあるのを見てきているんで、そこは今までのカテゴリーアップ以上に力があるチームが多いとは思っています。

 

Pivo! TapaZidaで関東にかかわっていた部分もあるし、従来の関東のチームをよく見てきたんじゃないかなって思うので、それなりの戦い方ができるんじゃないですかね。

安東 (笑)スカウティングっていう部分では、まぁ、チーム変わって・・・まぁ、ねぇ・・・スカウティング部分ではある程度頭に入っている部分はありますけど・・・いやー、どうですかねぇ、結構難しい大変な戦いが多くなると思いますね。正直やっぱり、TapaZidaとしてスカウティングしていたのと、FUSIONとしてスカウティングするって、変わってくるんで、そこはスカウティングのしかたも多分変わってくると思うんで。そこは生きてくれたらいいんですけどね。どうなるのかなー、生きるのかなぁ。

Pivo! 今シーズンに限っては、どこのチームもそうなんですけど、コロナ禍でチームの活動がだいぶ苦労したと思うのですが、活動できない間ってどうやってきましたか?

安東 Zoomで、オンラインの筋トレとか、ミーティングしたり、あとはボールタッチを家の中でもして。うちは筋トレ好きじゃない子多いので、家の中でできるボールタッチの動画をつくって、みんなで見たりとか、ボールを触るっていうのは結構・・・それでボールタッチのスキルというのはすごくみんな伸びてくれたけど、ちょっとフィジカルには苦労していますよ(笑)。すごくみんなボールのスキルっていうのは上がってくれて、それは週3ぐらいやっていましたね。あとは各自フィジカルで走るとか、外で走るのを一応マストにしてっていうのはやっていましたね。

Pivo! そのリモートっていうのは、普段それほど力を入れてられないような座学の戦術的な部分を多くやったりしたんですか?

安東 そうですね・・・ちょっと戦術的な部分を逆に控えて、リモートで戦術をって部分は難しいかなって、選手のモチベーション的にもすごく・・・試合があるかどうかってわからない状況で戦術的なことをやるっていうのは、僕はやりたかったけど、試合が見えてこないと頭に入んないんじゃないかなっていうのがあって、あまりそこは触れずにやりました。

Pivo! できればやっぱり今日みたいな感じで、実践して、その中でやっていくスタイルのが選手としても頭の中に入りやすい。

安東 僕も現場が大好きなんで、正直座学はあまり得意なほうではないんで(笑)。まぁ、映像使ってってやりますけど、やっぱり現場で選手たちと話しながらやるのが、プレーを見てやるのが好きなんで、焦らずにそこは再開してからでっていうところでやっていました。

 

Pivo! このコロナ禍でリモートでのトレーニングしていた話をしていましたが、今シーズンFUSIONをどういうふうに組み立ててきましたか?

安東 こういう状況で始まった部分と、準備期間が短いので、まずは焦らず、いろんな意味で若い選手たちをじっくり育てていきたいなっていう思いが一番ですね。なので、今年はよくも悪くも結果が出なくても、そこではなく、その次の年、来年につながるような準備として、でも、試合ができる喜びを感じながらやる。それを持ってほしいから試合ができるのはうれしいし、でも今年は結果出なくても、それはこういう状況なので、決して選手たちを責めることはないし、だからこそいろんな選手を出して、新しい選手を出して、そうやって育っていけるチャンスにしたいなっていうシーズンにしたいです。

Pivo! どのチームもこんな大変な状況下でやってきたので、結果を出すというのも、みんな条件は一緒で。

安東 結果を出したいチームもあると思うんですよね。そこは出さなきゃいけないとか、そういうチームはすばらしいことだし、でもうちはやっぱりそこに寄り過ぎちゃうと、すごいプレッシャーになり過ぎちゃうのかなっていうことで考えています。

Pivo! 今シーズンに関しては先に選手権があって、そのあと関東リーグって形になりますが、同期として新しく関東に入ってきた他の3チーム、Ambition、PORCO、城北と、ここには絶対負けられないってチームはありますか?

安東 あ、新規のチームですか?

Pivo! はい。

安東 それは都リーグだったチームです。

Pivo! 城北(BALLENA BLANCA 城北レディース)?

安東 はい、城北さんは順位的に2位で、うちが3位で、城北さんの方がうちより順位が上だったんで勝ちたいです。それは。

新入団選手2人にボードを使って説明する久保田。

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