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残り4秒で同点ゴール! 「必ずファーポストめがけて飛んでくると感じた」(バジェーナブランカ城北レディース ♯21 黒田佳穂)

 

2020年10月24日  東京ドームスポーツセンター東久留米  
(PHOTO、TEXT 山下浩正)

城北レディースの頭文字JLを両手で示すバジェーナブランカnお選手たち。

 

毎回独自パフォーマンスを見せるカフリンガボーイズ東久留米。

 

第11回関東女子フットサルリーグ2020 Powered by PENALTY 第5節
カフリンガボーイズ東久留米 2-2 バジェーナブランカ城北レディース 
[得点経過]
0-1 06分44秒  城北 ♯23 尾崎緋菜
1-1 08分53秒 カフリンガ ♯6 志鎌奈津美
2-1 19分05秒  カフリンガ ♯49 小栗麻緒
2-2 39分56秒 城北 ♯21 黒田佳穂

 

この試合、最初にスコアを動かしたのは城北。前半6分44秒、♯23尾崎がカウンターからゴールを決めた。

 

その2分後、カフリンガ♯6志鎌が同点ゴールを決める。

 

さらに前半残り55秒、カフリンガはキャプテン♯49小栗のゴールで勝ち越す。

 

残り4秒という絶体絶命の局面

引き分け試合を、勝ち切れなかったという意味で「たかが引き分け」とする見方もあるかもしれない。ただ、僕が応援するチーム、城北が最後の最後まであきらめずに戦い続け、勝利に値する結果をつかみ取ったという意味で、今回の引き分けはすごく誇らしかった。

ボールロストするたびに下がり気味になるチーム状況に、監督の川が「下がるな!」「下がるな!」とベンチからげきを飛ばし続け、選手がそれに応えて、懸命に前プレをかけ続けている中で城北は、「ラストワンプレー」となるキックインを、試合開始から39分56秒後、要するに、試合終了までわずか4秒を残す局面で得た。

相手陣内右約10mからのキックイン。
このときピッチにいたメンバーは次のとおり。

キッカーとして強く正確なパスを出せる♯11高橋海友。
スピードを生かして、相手ディフェンスの裏を突くシューター役の♯21黒田佳穂。
第3節からハードワークで監督の信頼を得、出場時間をつかんできた♯9原田結美。
底辺で万一のときの相手カウンターをブロックする役割を担うキャプテンの♯2木村穏。
そして、後半頭からゴールマウスを守り相手の攻撃をしのいできたゴレイラの♯24松尾詩帆。

 

キックインから♯11高橋の左足が強烈なシュートパスを放った! 狙いはファーポストに走り込んだ♯21黒田だ。

 

「相手の背後をとった」♯21黒田がファー詰めした直後の瞬間がこれだ!

 

そのボールスピードに僕のカメラワークは追いつけなかった。シューターの黒田をカメラがとらえたとき彼女はすでにゴールを決め両手を突き上げて自陣方向へ走り出していた。その後方を原田も追った。

城北は後半のタイムアウトを13分11秒に取得済み。カフリンガは後半取らずじまいだった。
ということはこの同点を演出したセットプレーの指示はベンチからのものではなかった。

「これまでの経験から選手が自分たちの役割を果たしたのです!」(川監督)

選手たちの成長を示したシーンだった。

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