ライン間はよく狙えてるが、そこが目的になってしまった。(バジェーナブランカ城北レディース 大室龍大コーチ)
3勝目を目指したバジェーナブランカ城北レディース。♯16森田葵、♯19吉羽凪の2人は15歳という若さで関東の舞台で躍動している。
2020年11月15日 みよしアリーナ三芳町総合体育館
(PHOTO、TEXT 山下浩正)
第11回関東女子フットサルリーグ2020 Powered by PENALTY 第7節
ビークストーキョーレディース 2-0 バジェーナブランカ城北レディース
[得点経過]
1-0 01分42秒 ビークス 8 須佐美薫
2-0 37分20秒 ビークス 8 須佐美薫
前プレに来るビークスのライン間に侵入してドリブルを仕掛けるエースの♯11高橋。
主力組が軒並み負傷
リーグを戦ううえでチームにはいいときもあれば悪いときもある。山と谷といってもいい。さしずめ今節は城北にとって谷に相当する。その要因の1つが選手のケガだ。ポイントゲッターの♯11高橋海友、攻守の切り替えで強みを発揮する♯23尾崎緋菜、キャプテンでゲームメーカーの♯2木村穏と♯4片山理夏子らはチーム帯同トレーナーの渡部剛が経営する整骨院の今や常連だ。厳しい前プレを仕掛けてくるビークストーキョーレディースの前にチーム全体として本調子でないことは明らかだった。
加えて城北は今節、監督の川﨑康裕が仕事で欠席し、コーチの大室龍大に指揮を託した。川﨑はこのチーム、バジェーナブランカ城北レディースを都オープンリーグ時代から育ててきた大家族の父長のような存在だ。時には厳しい言葉がベンチから飛ぶことさえある。一方、都リーグ時代以来今回で2度目の代役となる山室は学術的にフットサルにアプローチしている研究者だが、年齢が比較的近い選手たちとの間にどうしても遠慮があった。今回のLINEインタビューでも試合開始1分42秒に決勝点を献上したことについて、「外からもっと具体的なコーチングをすべきだった」と後悔の念を漏らしている。
そんな、心身ともにもどかしい状態の城北に畳み掛けるようにビークスが戦いを挑んできた試合だった。試合2日後に、前回のように川﨑監督に勝利の報告ができなかった大室コーチに話を聞いた。
その高橋は右サイドからのシュートを放つがゴールには結び付けられなかった。
0-1で折り返し胸中何を思うのか。ハーフタイムでの大室コーチ。
前からプレスをかけ続けることが監督からの伝言
Pivo! この試合、川﨑監督が仕事の関係で欠席となったが、代役としてチームをリードし勝利を目指すにあたってどんなことを考えて臨んだか、率直な心境を教えてほしい。
また、川﨑監督からはどんな“伝言”を引き継いでコーチングにあたったのか、具体的に答えてほしい。
大室 まだ昨年からいるチームには勝ててないので、勝ち点3を取りにいこうと。あとは順位的には城北が上だが、veexは強豪チームなので強い気持ちを持って戦おうと。
監督からの伝言としては、前からプレスをかけ続けることと、徹底してボールを回すことを伝えました。
Pivo! 実際にどんなゲームプランを持って試合に臨んだのか。
大室 攻撃に関しては、相手は前からプレスをかけ、マークチェンジをしてくるので、ライン間を積極的に狙っていこうと。守備は相手のピヴォにボールを入れさせないように、いつもどおり前からプレスをかけて前進させないようにしようと。
Pivo! 試合は開始1分42秒に相手右キックインから速いボールを入れられ、走り込んだ♯8にダイレクトで決められた。しかも、このときは、コーナーキック3連発の3回目だった。このときのディフェンスの破綻、もしくは失点の要因は?
大室 失点の要因としては、アウトサイドへのマークが遠く、寄せきれなかったことかと。
あとは外からもっと具体的なコーチングをすべきだったと少し後悔しましたね。
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