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うちの売りである“走る”ところは負けちゃいけないと思うんで、すごくよかった!(フウガドールすみだバッファローズ監督 冨成弘之)[全日本東京都決勝大会決勝戦]

全日本都決勝大会を制し東京都第1代表として関東大会出場を決めたバッファローズ。

2020年11月23日  エスフォルタアリーナ八王子 サブアリーナ
(PHOTO、TEXT 山下浩正)

 

JFA 第26回全日本フットサル選手権大会 東京都決勝大会 決勝
リガーレ東京 4-7 フウガドールすみだバッファローズ
[得点経過]
1-0 2分 リガーレ東京 ♯19 大薗諒
1-1 3分 フウガバッファローズ ♯19 甘利斗亜
1-2 13分 フウガバッファローズ ♯38 田口大雅 
1-3 14分 フウガバッファローズ ♯24 竹内達哉 
2-3 18分 リガーレ東京 ♯18 足立竜
2-4 20分 フウガバッファローズ ♯43 根本佑 
3-4 33分 リガーレ東京 ♯4 碓井孝一郎
3-5 38分 フウガバッファローズ ♯39 椛島出海
3-6 39分 フウガバッファローズ ♯45 木村芳之
3-7 40分 フウガバッファローズ ♯16 平井雅大
4-7 40分 リガーレ東京 ♯19 大薗諒


歓喜の輪も若いだけにににぎやかだ。

 

試合はリガーレのエース♯19大薗のゴールで幕を開けた。

 

バッファローズは#19甘利のゴールで同点とする。甘利はFリーグ特別指定選手だ。

 

上位3チームが関東大会進出決定

日本列島がコロナ禍で揺れる中、2021年春の本大会へ向けて東京都フットサル連盟は徹底した感染防止対策のもと、「JFA 第26回全日本フットサル選手権大会 東京都決勝大会」を11月14、22、23日に開催した。withコロナの大会として、駒沢屋内で行われた14日と22日はそれぞれ定員200人の「有観客」試合として実施された。

大会は、関東リーグ1部3チーム(2019年の第4、5、7位チーム/第1~3位は関東大会シード)と、都大会予選勝ち上がり8チーム(関東リーグ2部の府中AFCサテライト、フウガドールすみだバッファローズ、BRB/タンタラスフットサルクラブ=予選4回戦敗退=を含む)の計11チームによるノックアウト方式で3位までの関東大会進出チームを決定した。

優勝したフウガドールすみだバッファローズは1回戦で注目のチーム、東京ヴェルディボレイロスを、2回戦で、昨年1回戦で敗れている“宿敵”多摩大学フットサル部に勝って勢いに乗ると、準決勝でカフリンガ東久留米、決勝でリガーレ東京と格上を撃破、関東大会東京都第1代表の座を手にした。

リガーレ、1点差に迫ったところで方針転換

結論を先にいうと若さゆえのスピードが相手を圧倒した。

決勝でベンチ入りしたバッファローズ14人の平均年齢は20.4歳。一方、ベテランと若手が共存するリガーレのそれは28.4歳。準決勝のカフリンガ戦を見る限り、リガーレもバッファローズの若さが醸し出すスピード感の前にたじろぐかと思われた。ところが、昨シーズンまでバッファローズにいた大薗諒にボールを集めると、彼の、ボールが破裂するんじゃないかと感じる強打でバッファローズを再三、押し込んだ。そして開始1分3秒、その大薗のシュートが決まってリガーレ先制。

ここから試合は激しい打ち合いとなるが、リードを許すリガーレが3-4と1点差に迫ったところで試合の潮目が変わる。リガーレがフィジカルに限界を感じて、真っ向勝負をあきらめたのか、パワープレーに出たのだ。そして、ここからバッファローズに3連続パワープレー返しを食らってしまい3点差での試合終了となった。なお、準優勝はリガーレ東京、第3位は府中アスレティックFCサテライトで以上3チームが関東大会出場権を獲得した。

 

16歳で182cmと恵まれた体を持つ#38田口。準決勝は出番がなかったが決勝は先発起用され結果を出した。

 

その田口は13分に#48近藤のシュートのこぼれをたたき込んで1-2とした。

 

さらにバッファローズは#24竹内が追加点を決めた。

 

冨成弘之監督

バッファローズ監督4季目を全国大会出場につなげられるか。決勝終了直後に冨成監督に優勝の喜びを聞いた。

 

関東リーグ2連敗の暗雲を振り払う

Pivo! 優勝おめでとうございます。

冨成 ありがとうございます。

Pivo! 今の気持ちは?

冨成 いやぁ、正直、今シーズンは関東リーグが2連敗でスタートしたから、選手たち自身も自分たちの力っていうのをちょっと疑問視している時期もあった中で、常に前向きに取り組めた若者たちだったんで。ま、それが結果、今日の優勝というところにつながったのかなぁと思うので。ホントにうれしいです。

Pivo! 去年はこの決勝大会、1試合目で敗退という結果だったが、相手の多摩大に今年は2回戦であたってリベンジしていいスタートが切れた。

冨成 そうですね。やっぱり毎年多摩大さんは試合やらさせてもらってて、そこで結局、一昨年はうちらが勝って関東大会行かしてもらって。去年は多摩大がうちらに勝って関東大会に行ってとなって。勝ったほうが上にあがれる関係性って中で、切磋琢磨しあっている仲だと思っているので。同年代でもあるし。でも1回戦の勝利はすごく大きかったと思います。

Pivo! 11/14にスタートした今大会は3日間で4試合というハードな日程となり、疲労度が1試合ごとに増していくということがあったと思うが、振り返って、どの試合が一番きつかったか。

冨成 いや、ま、全部きつかったですけど、正直、事前に相手チームのスカウティングやらせてもらった中での試合を見ると、どうしても準決勝のところは、勝つか負けるかで全然違う展開に次の試合になるところで、カフリンガさんは明らかにうちらより一枚上手だなという中でのあれだったんで。まぁ、しかも、そこに向けてトレーニングできるわけではなかったんで、連戦だったんで。昨日の今日なんで。そういった部分ではあそこが一番苦しい中、選手みんなが(持てる力を)振り絞ってというところだったかなと思いますね。

Pivo! この決勝大会、監督の中でチームのベストゴールを選ぶとしたら?

冨成 いやぁ、全部価値あるゴールってすごく大きいと思うんですけど、まぁ、どれってのは選べないですけど、やっぱ、カフリンガとの準決、リガーレとの決勝以外のところって全部基本的には先制点拾ってて。なんで、その試合で先手打てたからチームとして大会の流れをつくれた部分もありますし。逆に先制点獲られた中でも、跳ね返す力を重ねてったことになったんじゃないかなという感覚があるんですけど、でも、試合における先制点というのがすごく重要だなと改めて感じる大会でした。

リガーレ2人目の得点者は#18足立。パスカットからキレのいいドリブルを仕掛け決めた。

 

#43根本のゴールでバッファローズは再び2点差とする。

 

リガーレも負けじと33分、大薗がファーへ強烈なシュートパス放つ。大薗はこの試合終了間際のゴールも加えて2ゴール1アシストの活躍。

 

この大薗のシュートパスをキャプテン#4碓井が体ごと押し込む!

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