練習は裏切らない!(カフリンガボーイズ東久留米 監督 垣本右近)[関東女子]
3-4とする1回目の逆転ゴールを演出する20mのドリブルを仕掛けるカフリンガのキャプテン#49小栗。この後、小栗は勝負を決める5点目のゴールも生み出している。
2試合連続で引き分けているカフリンガボーイズ東久留米。「この試合は勝ち点3を取りに行った」(垣本監督)。
直近の2試合に連勝し勢いに乗るビークストーキョーレディース。
2020年11月28日 足立区総合スポーツセンター
(PHOTO、TEXT 山下浩正)
第11回関東女子フットサルリーグ2020 Powered by PENALTY 第8節
ビークストーキョーレディース 4-5 カフリンガボーイズ東久留米
[得点経過]
1-0 04分17秒 ビークス #13 川島梓
2-0 08分50秒 ビークス #20 藤田知子
2-1 14分04秒 カフリンガ #49 小栗麻緒
3-1 17分59秒 ビークス #7 木村優寿
3-2 24分10秒 カフリンガ #4 鎌倉彩
3-3 32分07秒 カフリンガ #6 志鎌奈津美
3-4 33分10秒 カフリンガ #4 鎌倉彩
4-4 38分38秒 ビークス #11 多々良真希
4-5 39分28秒 カフリンガ #18 加藤美久
試合は4分過ぎビークス#13川島が先制ゴールを決める。
終始厳しい前プレを仕掛けるビークスは#20藤田が2点目を奪う。
監督不在のビークスはキャプテン#11多々良を中心にチームが一体となっていた。
14分に1点を返されるものの勢いは衰えないビークスは#7木村がチーム3点目をゲット。
監督不在のチーム対そうでないチームの逆転劇
このビークスvs.カフリンガボーイズ戦が足立区総合スポーツセンターで行われた11月28日、男子の関東1部第7節が常総市水海道総合体育館で開催されていた。男子は1位クラウドと2位ファイルが勝ち点1差で争っていて、そのファイルにビークスの森脩監督が選手として所属しフィクソとして活躍している。この日は選手としての立場を優先し、カフリンガボーイズ戦は選手の自主性に任せることにした。それが功を奏したか、ファイルはバディランツァーレに2-1で辛勝、選手としてプレーを優先した判断は正しかったことになる。一方で、監督不在のビークスはキャプテン多々良を中心に選手が一致団結し、2点リードで後半へと折り返す。
片や、垣本監督と夏野コーチが選手として所属するカフリンガは、幸運なことに、この日リーグの運営担当で、2人はカフリンガボーイズのコーチングに足を運ぶことができたのだった。そして迎えた後半、、。
ここから先は垣本監督の的を射た“試合解説”に譲ろう。
1-3で迎えた後半、カフリンガが#4鎌倉のゴールで逆転の口火を切る。
#6志鎌のゴールで同点。
そして小栗がドリブルで相手の前プレを突破しにかかる!
小栗はディフェンス2人をかわしていく。
相手陣内右の高い位置に持ち込むと3人目をかわして逆サイドにラストパス。
受けた#4鎌倉が冷静にゴレイラの動きを見極めて。
この日2点目をファーサイドに流し込んだ。3-4の逆転!
この試合は勝ち点3を取りに行った
Pivo! 関東女子リーグでも珍しい逆転勝利だった。感想を聞かせてほしい。
垣本 ここ最近の2試合(vs.バジェーナブランカ城北/vs.フォレストアネックス)、優位的にゲームを進めながら勝ち点1しか取れない試合が続いて、この試合は勝ち点3を取りに行ったので、正直うれしいです。またその相手がずっと女子フットサル界を一緒に作り上げてきたVEEX TOKYOで最後に勝利したのも何年も前の話だと思います。
Pivo! 以下にハーフタイムと、1-3で迎えた後半を主体に質問していく。
ハーフタイムで監督は選手に向かってこう言った。
「ゲーム中、もっと言い合おう! そして選手ひとりひとりが考えて責任を持ってプレーしよう! そうでないと、(降格のない)今季はいいが、来季の今ごろこんな試合をしていると入れ替え戦にまわっているか降格が決まっているかのどちらかだ」
「この後(後半)は1点を獲っていくしかない。2-3、3-3というゲームをつくっていこう」
この語り掛けが後半最初の得点となって返ってくるのだが、これが選手の心に刺さったと実感したのではないか。
垣本 伝えたかった言葉を選手たちが理解して後半修正ができたかはわかりませんが、監督としてのパッションは伝わったかと思います。
結果でいうと逆転に成功してくれましたし、心理的要因でいうと追いかけて、追いついたほうが有利に運ぶことが多いですし、この日VEEXは監督とコーチ不在だったのも大きいかと思います。
Pivo! 後半最初のゴールはカフリンガ#4鎌倉。カフリンガはパスをつないで攻め込むと、チームメートのゴール右深い位置からの落としを鎌倉がダイレクトシュート、2-3と1点差に迫る。
前半には感じられなかったゴールへの強い執着心が感じられたシュートだったが監督にはどう映ったか。
垣本 後半は積極的に相手のゴール前に行くシーンが増えました。得点も高い位置で相手のボールを奪ってシンプルにつなぎ最後は鎌倉がゴールに押し込みました。
1-3と負けている状況で次の1点がどちらに入るかでこの試合の方向が大きく変わってしまうと考えていました。その中で次のゴールがカフリンガだったのは逆転に向けチーム全員の方向性が1つになりました。
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