RYUKYU SOCCER PRESS

【サイドストーリー】「試合に出てタイトルを取りに来た」 元琉球戦士・朴一圭の抱く覚悟

「OK!」 「いいよ!いいよ!」 「もっと前へ行け!」 「ボールを見ろ!」

その聞き馴染みのある甲高い声がピッチ上に響いた瞬間、私は懐かしさとともに安心感を抱いた。昨年J3優勝に大きく貢献した彼は今、横浜F・マリノスのユニフォームに身を包み、これまでのプレースタイルを崩すことのない姿を維持している。声で味方の背中を押すことができる存在はFC琉球をJ2に押し上げた原動力であったということを改めて認識した。

昨年まで琉球の選手として3年間プレーしたGK朴一圭。どんなシュートにも食らいつく反射神経の高さとそこから生まれるビッグセーブの数々で何度も危機的状況を救ってきた。そして攻撃にも率先して参加する姿も彼の代名詞のひとつ。正確なフィードと針の穴を通すかのようなパスでGKながら攻撃陣を支えてきた。不動の守護神として確固たる地位を築いてきた朴だったが今年、自身初となるJ1チームでプレーすることを決意。これまでの地位を捨てレギュラーを奪い取る覚悟で横浜FMにやってきた。

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