【シーズン総括インタビュー】 山形移籍を決めた小松駿太『思っていたほど試合には絡めなかったが、見習うべき点が多くあり吸収できたシーズンだった』
2年間まとったベンガラ色のユニフォームを脱ぐ決心をした。
FC琉球とモンテディオ山形は、12月24日付けで小松駿太の移籍を発表。来季はモンテディオブルーのユニフォームに身を包むこととなった。
2018年にY.S.C.C横浜から加入した当時の小松は、弱冠20歳とチーム最年少でありながらも一年目からボランチのレギュラーポジションを獲得。正確かつダイナミックなサイドチェンジと長短のパスを使い分けて攻撃の潤滑油となっただけでなく、素早くボールを摘む動き、そして思い切りの良いミドルシュートを披露するなど、攻守両輪で牽引した。この年は先発出場29試合を含む31試合に出場し1アシストを記録。J3リーグ初優勝の立役者のひとりとなった。
そして迎えた今シーズン。自身もチームも初となるJ2のステージに上る。かつて横浜FMユースやYS横浜で師弟関係にあった樋口靖洋監督を新指揮官として迎え入れ、樋口サッカーを知る小松にとってもキーマンになり得る選手として期待されていた。しかし開幕戦は後半25分からの出場。その後も試合終盤での出場機会が続き、自分の価値を証明できる時間は限られていた。それでも、チームが求めるプレーを自身が追求することで先発のチャンスが巡ってくることを待ち続け、4月3日の第7節・ジェフユナイテッド千葉でようやく今季初先発。そして5月5日の第12節・FC岐阜戦から6月15日の第18節・京都サンガF.C.戦まで先発のピッチに立ち続けた。
その後は上里一将や風間宏希、そして8月に加入の小野伸二といった経験豊富な選手とポジション争いを繰り返し、いつ告げられるかわからない交代のタイミングに備え、ベンチで集中力を高め準備を行うことが常となり、9月23日の第33節・山形戦での83分間のプレーが最後の出場機会となった。
物怖じしないプレースタイル、練習に真摯に取り組む姿勢、そして愛嬌たっぷりな笑顔でファン・サポーターと接しチーム内外で愛されていた小松駿太に最終節のヴァンフォーレ甲府戦の直後というタイミングで話を伺った。当時は移籍の話は耳に届いておらず、シンプルに今年の自身のプレーを回顧してもらう形となっている。
――今シーズンを振り返り
そうですね…悔しいシーズンと言えばそれまでなんですけど、やっぱりあまり(試合に)出る機会が多くない中で、途中から出る時とか何試合かに一回(先発で)パッと出るときにインパクトを残せなかったなという思いです。継続して試合に出ていたときも手応えはあったんですが、それ以上に自分のやりたいことができなかったというギャップが結構あったので、それを少しでも埋めて来年臨みたいし、もっとポジション争いで食い込んでいけるように頑張っていきたいです。
――求めたいプレーに対して感じたギャップというのは
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