仙蹴塵記

3月11日によせて(3) MF 18 道渕諒平

ベガルタ仙台は来たるJリーグ再開の日に向け、トレーニングを継続中。コロナウィルス感染拡大を防止するため、練習については一般非公開で、報道陣の現場取材も2月28日以来許可されていない状態が続く。

その中で、2011年3月11日の東日本大震災発生からもうすぐ9年が経とうとしている。ベガルタ仙台はこの日に限らず、被災地のクラブとして活動している。今季は選手を代表し、宮城県出身の3人からのメッセージ動画が、報道資料としてクラブから提供された。これは事前に報道陣でまとめた質問に対し、返答する形式。そこで当【仙蹴塵記】でも、3回に分け、彼らのコメントをお届けする。なお、掲載したコメントはなるべく発言どおりに起こしているが、言葉の体裁を整えるために言い方など一部編集していることをご了承願いたい。

第3回は、昨季より仙台でプレーを続ける道渕諒平。仙台ユースで育ち、明治大学、甲府を経て、2019年に仙台へ完全移籍した。中盤戦から先発に定着し、同年の明治安田生命J1リーグ戦で25試合出場5得点。JリーグYBCルヴァンカップでも活躍し、さらなる飛躍を目指して2020シーズンを迎えた。

彼が東日本大震災を被災したのは、ユース所属時のこと。被災地の希望の星となるべく戦うトップチームを、間近で見てきた。仙台に加わった2019年には、ユース時代にプレーしたこともある岩沼市陸上競技場の利用再開を記念したイベントに、チームメイトとともに参加。「ここに来てくれたような、地域の人たちがあってのベガルタ仙台」と、当時を懐かしみながら語った。今季はチーム始動日の1月7日に仙台市若林区荒浜を訪れ、選手を代表して慰霊碑に献花した。仙台加入後2年目のシーズンに、あらためて被災当時のことを振り返ってもらった。

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