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仙蹴塵記

仙蹴塵記×KAWAJIうぉっち ベガルタ放談:「リーグ全体から見たベガルタ仙台」その1

このたび、国内外のサッカーに精通する河治良幸さんのご協力により、当マガジン【仙蹴塵記】と、「日本サッカーと世界をつなぐ新感覚マガジン」【KAWAJIうぉっち】の共同企画が実現しました。
この【仙蹴塵記】では、「リーグ全体から見たベガルタ仙台」というテーマで、4回に渡って対談にして放談をお送りします。まずは第1回をどうぞ。
なお、【KAWAJIうぉっち】の方では、個人にスポットを当てたテーマでの対談が掲載されています。そちらもよろしくお願いします。

河治 ここでは「(明治安田生命J1)リーグ全体から見たベガルタ仙台」というテーマでお話を進めたいと思います。

板垣 よろしくお願いします。……でも、どう見られているんでしょうね。各社展望企画を拝読すると、仙台については「厳しい見方が多いなあ」というのが正直な気持ちですが。

河治 まずは、渡邉晋前監督から木山隆之監督に代わって、どういうところが変わったのかな、というのが注目ポイントですよね。

板垣 そうですね、リーグ全体を見ても、先に話した各社展望企画だと、仙台でもどこでも「監督が交代したところは厳しそう」という評価は仕方がないと思っています。不確定要素が多いですから。
仙台の場合でも、6季に渡り率いた渡邉監督から交代して、やり方が変わるところも多いから、いきなりスタートダッシュというシーズンではないだろうな、と僕は思います。少しずつ、一歩ずつ、というかたちでチームを作る感じですね。

河治 渡邉前監督にしても、長期的に作っていきましたよね。守破離もありながら、ベースを作って、応用して……という流れが、選手が入れ替わる中でもできていました。
木山監督については、もともとモンテディオ山形で指導してきたように、良い意味でプラグマティックというか、ベースを構築している段階でも、勝つための要素を入れていく印象はあるんですよ。これまで、愛媛などでもそうでしたし、僕は神戸ユースも見ていましたがそこでも同じような(チーム構築の)やり方でした。
プレッシングとか、そういうところはやりつつも、チームの特徴や攻勢によって、使っていくフォーメーションもクラブによって違っていて、柔軟なイメージがありますね。
板垣さんとしては、渡邉さんから木山さんになって、共通していることや引き継いでいることは、どのあたりに現れていると思いますか?

板垣 ひとつ挙げると、相手陣内でのビルドアップをさらに進めたい、という意志は、引き継がれている感じはします。
木山監督は就任一年目の段階で、キャンプの頃からビルドアップのかたちを複数のパターンで仕込んでいます。自陣でも相手陣でも。実戦でどれくらいそれが遂行できるかは、ここまでの公式戦2試合を見ただけではまだ時間がかかる感じはしましたが、早い段階で多様なビルドアップの選択肢をチームに与えている印象があります。
その進め方については、渡邉監督時代との違いが見られるかもしれません。どちらかというと渡邉監督の頃は基本パターンをしっかり植えて、そこから派生種を……という流れでしたが、木山監督はA、B、Cとかそういう複数のパターンの熟練度を並行して上げようとしている印象です。これからの取材で、もう少しそのあたりを細かく見たいですね。

河治 山形のときは、3-4-2-1というある種ビルドアップ用の“王道”のフォーメーションがあって、その中での戦い方の引き出しは、当時のJ2の中では多彩なチームでしたね。まず、仙台で4-4-2を基本にして整理してきたというのは、そのフォーメーションからバリエーションを設計しやすかったんじゃないかな、と思います。今季は今のところ浦和や鹿島が4-4-2からビルドアップを設計していますが、そういう設計についてはどう感じていますか?

板垣 それがねえ、6月1日に久しぶりに紅白戦を取材する機会をいただいたら、そこでは4-3-3になっていたんですよ。いろいろ仕込んできたビルドアップを実践しやすいフォーメーションを、状況に応じて選んでいくのかなと思います。
あとは、前線を中心に、けが人が復帰したり選手補強があったり、という事情も、その(4-3-3採用の)理由としてはあるのかなとも思いました。

河治 なるほど。4バックのかたちだと、ボランチを一時的に(最終ラインに)下ろして3バックのようなかたちにしたり、4バックで押し上げたり、というように、状況に応じたビルドアップの変化を、選手たちがパッと実行しやすいかな。勿論3バックでも、選手同士でのイメージ共有がかなり進んでいればできますが。ミシャ(ペトロヴィッチ現札幌監督)のやり方だったら、ずらして4バックのようにすることもできるようにいろいろできる。
でも、基本的に、早いうちからいろいろ仕込むのであれば、4バックの方が一時的な3バック化とか、2バックにして両サイドバックを押し上げるとか、そういうことをすり込みやすい。4バックを基本に進めている意図が僕は気になっていて、そこかな。

板垣 木山監督は昨年末の就任会見の時点で、強化部と「4バックを基本にいく」という話をしていたことを明かしていました。選手補強などチーム作りも、その方向で進めていたそうなのです。河治さんの話を聞いていると、そういうビルドアップの仕込みの中で、選手の個性や組み合わせに応じて、前のかたちを探っていくように思いました。

その2へ続く

reported by 板垣晴朗

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