仙蹴塵記

明治安田生命J1リーグ第12節 柏戦・第一報 西村拓真の今季2点目を守り切り、ついに今季リーグ戦初白星と2季ぶりのホーム勝利を手に

5月最初の公式戦となった明治安田生命J1リーグ第12節・柏戦で、ベガルタ仙台はリーグ戦の前節から先発メンバーを入れ替え。負傷で長期離脱していた関口訓充が、復帰戦で早速先発した。また、ベンチにはフォギーニョが加入後初めて入った。ゲームキャプテンは松下佳貴。通常とエンドが変わった状態でキックオフを迎えた。

仙台は高い位置からのプレッシャーで柏に襲いかかるが、相手もマンマーク気味の守備で仙台の攻撃を食い止める。そのなかで、アクシデントが発生。20分、赤﨑秀平が激しい接触で痛み、氣田亮真に交代した。直後の相手CKのピンチは、ヤクブ・スウォビィクが止めた。

仙台は28分、右サイドからチャンスメイク。加藤千尋が相手を振り切って前進し、このサイドに流れてきた氣田がボールを受けてシュート。これは上に外れた。32分には松下のCKに加藤がヘディングシュート。これも枠をとらえなかった。中盤での潰し合いが続く中で相手のカウンターを受けた場面もあったが、仙台守備陣が落ち着いて対処。0-0で前半を終えた。

手倉森誠監督ハーフタイムコメント
・スペースに丁寧に出してあげよう。もっと相手を揺さぶろう。後半の入り、集中しよう。

ハーフタイムでの選手交代はなし。仙台は後半立ち上がりのピンチを吉野恭平が食い止めると、50分に反撃。上原力也がミドルシュートでゴールを狙ったが、これはGKキム・スンギュに止められた。

60分からは連続してセットプレーのチャンス。しかし柏の堅い守りに阻まれた。65分には西村拓真が左サイド遠目の位置から思い切ってシュートしたが、これは枠を外れた。

仙台は67分、関口と加藤に代えて、フォギーニョと蜂須賀孝治を投入した。すると68分、蜂須賀のクロスに西村が合わせて見事ゴール。これで仙台が先制、1-0とした。

仙台の先制後、柏が次々攻撃的な選手を投入してきたため、仙台はしばらく守勢を余儀なくされる。しかし平岡らが冷静に対処。87分には上原から照山颯人に交代した。

89分には、相手GKの出たところでボールを拾ったフォギーニョがシュートを狙ったが、これは戻ったキム・スンギュにキャッチされた。その後は相手のパワープレーに攻め立てられるが、全員で跳ね返してシャットアウト。1-0で逃げ切り、仙台は今季初勝利を達成した。これは2季ぶりのホームゲーム勝利でもある。
「ずっと心待ちにしていたここでの勝利。何かの呪縛から解き放たれたような感覚。ここから本当に新たなベガルタの始まりだととらえて、これまで苦しんだ分も、サポーターと何度でもこの場所で喜びを分かち合えるような展開に、残りのシーズンをしていければ」。手倉森誠監督は試合後、率直な喜びを口にした。ここからさらに勝利を積み上げることを、大いに期待したい。

reported by 板垣晴朗

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