仙蹴塵記

JリーグYBCルヴァンカップ第5節 清水戦・第一報 佐々木匠の今季初得点で先制も、拙い試合運びで4失点。大敗でグループステージ敗退

JリーグYBCルヴァンカップのグループステージも終盤の第5節。ベガルタ仙台は直前の明治安田生命J1リーグ第12節・柏戦から、真瀬拓海と加藤千尋を除く9人の先発メンバーを入れ替え。ベンチには、2種登録選手の加藤壱盛が入った。ゲームキャプテンは蜂須賀孝治。IAIスタジアム日本平は、雨が降ったり止んだりの不安定な天気だった。

仙台は5分、真瀬が右サイドの中原彰吾とのパス交換で抜け出し、クロス。これはゴールラインを割った。7分には皆川佑介が縦パスを受け左サイドに抜けたが、シュートはクリーンヒットせずゴールはできなかった。
しばらく、両チームとも守備が堅く、シュートに持ちこめない時間が続く。仙台は30分にショートCKからトリックプレーをしかけたが、フォギーニョのクロスは相手DFにクリアされた。35分にはこぼれ球を拾った中原がミドルシュート。これは枠を外れた。仙台はその後も攻め手を緩めず、36分、佐々木匠が左サイドから抜け出してGKとの一対一を制してゴール。佐々木の今季初ゴールで仙台が先制、1-0とした。

仙台はリードして前半を終えたいところだったが、相手CKからの連続攻撃をクリアしきれず、福森直也に押しこまれた。これで試合は1-1に。
43分、富田晋伍が失点時に痛んだため氣田亮真に交代。その直後の45分、相手ロングボールからの競り合いでシマオ・マテがPKを与えてしまった。これを金子翔太に決められ、仙台は1-2と逆転を許して前半を終えた。

手倉森誠監督ハーフタイムコメント
・取り急いで攻めないこと。カウンターを受けないように。落ち着いてひっくり返すぞ。

仙台は後半から、シマオ・マテと真瀬に代えて、アピアタウィア久と石原崇兆を投入。後半開始直後にCKを得たが、このチャンスでは決められなかった。するとその直後の48分、相手グラウンダーのクロスをアピアタウィアがクリアできず、ディサロ燦シルヴァーノに拾われて失点。1-3と苦しくなった。

仙台は54分、右サイドに移った蜂須賀のクロスに皆川が飛びこんだが、惜しくも合わなかった。62分には指宿洋史に抜け出されピンチになったが、これは小畑がファインセーブ。直後の63分には蜂須賀のクロスに皆川が今度は合わせたが、シュートは左に外れた。

65分、仙台は加藤千から上原力也に交代。67分にはフォギーニョがミドルシュートを狙ったが、これは相手GK永井堅梧に止められた。

仙台は72分にフォギーニョから長倉颯に交代。しかしなかなかチャンスを作れず、78分には指宿に抜け出されるピンチ。だがこれは小畑が詰めて、相手がシュートミスをしたため助かった。80分にはアピアタウィアのパスミスから中山克広にカットされシュートされたが、これは小畑が正面でキャッチした。しかしその後は攻撃が雑になって相手ゴールを脅かせず、89分に相手クロスから中山をフリーにして4失点目を喫した。

90+4分に皆川のポストプレーから氣田がシュートするも、枠外。仙台は前半に先制して流れをつかみながら、軽率なミスで失点を重ねて1-4の大敗で試合終了。今大会のグループステージ敗退が決定した。手倉森誠監督は「今日に露呈してしまったことを繰り返さないこと。それを本当に、リーグ戦と(グループステージ)最終節につないでほしい」と、不甲斐ない結果に終わったこの試合のメンバーの反骨心へ期待する言葉を口にした。

reported by 板垣晴朗

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