仙蹴塵記

明治安田生命J1リーグ第18節 鹿島戦・第一報 西村拓真の先制点など理想的な試合運びながら、最後に追いつかれ1-1で試合終了

明治安田生命J1リーグ戦は約三週間の中断期間ののち、再開。ベガルタ仙台は20日のJ1第18節で、鹿島と対戦した。

仙台はリーグ戦の前節から先発を3人変更。臀部の違和感でヤクブ・スウォビィクが欠場し、ストイシッチがリーグ戦でのデビューを果たした。吉野恭平と松下佳貴も先発に入った。ゲームキャプテンは松下。

仙台は開始2分で最初の決定機を迎えた。カウンターで左サイドを抜けた氣田亮真がクロス、これに赤﨑秀平が頭で合わせたが、相手GK沖悠哉にセーブされた。6分には真瀬拓海が右サイドでレオ・シルバからボールを奪って相手陣内でのドリブルに持ち込んだが、ペナルティーエリア内で奪い返された。

やがて鹿島が押し上げてきたため仙台は守備の時間が長くなる。18分には相手クロスからエヴェラウドにヘディングシュートを打たれたが、これはストイシッチがキャッチした。26分にはカウンターから左サイドを破られピンチを迎えたが、上田綺世のシュートには平岡康裕やストイシッチが落ち着いて対処し、食い止めた。

33分、攻め上がった松下がシュートを狙うが、これはブロックされてCKへ。ここで関口訓充のキックに平岡が合わせたが、これは沖に止められた。直後の相手カウンターにはストイシッチが対処。42分と45+1分にも仙台はピンチになったが、守備陣が踏ん張って無失点。0-0で前半を終えた。

手倉森誠監督ハーフタイムコメント
・大胆に仕掛けよう。動かされてもしぶとく。

ハーフタイムでの選手交代はなし。後半最初のシュートも仙台。47分、右サイドを崩し、真瀬のクロスに赤﨑がダイレクトでシュートしたが、これは浮いてしまった。逆に52分はピンチ。相手クロスを土居聖真にボレーシュートされたが、ストイシッチがファインセーブを見せた。

しばらく耐える展開が続いた仙台は、流れを変えるべく61分に一挙三人を交代。赤﨑、富田、関口に代わって、アピアタウィア久、上原力也、マルティノスが入った。陣形は3-4-2-1に変更。すると直後の63分、アピアタウィアからのロングボールを受けた西村が相手DFと競り合うと、ボールが前方にこぼれる。これを追った西村は沖をかわし、無人のゴールに蹴りこんで、仙台が先制した。

1-0とした仙台は、攻撃の圧力を強めた鹿島に攻めこまれた。71分に上田のミドルシュートを受けたが、これはストイシッチがファインセーブ。78分には氣田から加藤千尋に交代した。79分には両チームの選手が仙台ペナルティーエリア内で交錯。しかしこれはVARのチェックも経て、PKにはならなかった。

鹿島の猛攻が続く。90分、鹿島CKから決定的なヘディングシュートを打たれたが、またもストイシッチがスーパーセーブ。90+2分に仙台は西村からフェリペ・カルドーゾに交代した。このまま逃げ切りたいところだったが、90+6分、ファン・アラーノが仙台左サイドから上げたクロスが、誰にも触られずゴールイン。1-1とされてしまった。

仙台は理想的な試合運びながら、最後の最後に追いつかれ1-1で試合終了。手倉森誠監督は勝利を逃したことを悔やみつつ「アウェイで勝点1を取れた。これからのホーム3戦に対して、うまくつながったととらえたい」と前を向いた。

reported by 板垣晴朗

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