仙蹴塵記

明治安田生命J1リーグ第33節 広島戦・第一報 関口訓充の今季初得点、氣田亮真のJ1リーグ戦初ゴールで2-0の勝利。5戦ぶりの歓喜

3試合ぶりのホームゲームとなったベガルタ仙台は、試合前からサポーターの熱い激励を受けた。ユアテックスタジアム仙台までの道中で沿道のサポーターから旗を振られるなどして支えられ、スタジアム到着後はスタンドがチアペーパーによって一面ベガルタカラーに彩られていた中でプレーした。

必勝を期す仙台は、前節・大分戦から3人の先発メンバーを入れ替えた。石原崇兆、富田晋伍、富樫敬真が先発入り。富樫はけがからの復帰。同じくけがが治った西村拓真も、ベンチ入りを果たした。ゲームキャプテンは松下佳貴が務めた。

仙台の最初のチャンスは6分。富田のゴール前へのパスはクリアされたが、これを拾った松下がループシュートを狙う。しかし、これはGK林卓人にキャッチされた。10分、戦台は真瀬拓海のカットからつなぎ、加藤千尋がスルーパス。これを受けた富樫のポストプレーから、最後は関口訓充がシュート。これが決まって、仙台が先制。1-0とした。

仙台は21分、赤﨑秀平が相手DFから敵陣でボールを奪いシュートに持ち込んだが、これは林に止められた。その後はしばらく広島に攻めこまれる時間が続いたが、ヤクブ スウォビィクを中心に食い止める。43分に逆襲し、関口のクロスに富樫が頭で合わせたが、シュートは右に外れた。45+1分の相手ロングシュートのピンチにはスウォビィクが落ち着いて対応。1-0でリードして試合を折り返した。

手倉森誠監督ハーフタイムコメント
・前に出てくる選手をケアすること。相手陣に侵入し続けよう。ボールを預けて終わらない、先に次の1点を取ろう。

ハーフタイムでの仙台の交代はなし。46分、仙台は左サイドでこぼれ球を拾った富樫が思いきって遠目からシュート。これは惜しくも右に外れた。53分には右サイドから攻め、加藤千が左足でゴールを狙う。だがこれは枠を外れた。56分、左CKを獲得すると、松下のキックに加藤千がフリーで合わせたが、ヘディングシュートは林にキャッチされた。

63分、仙台は富樫と関口から、西村拓真と氣田亮真に交代。75分にカウンターから赤﨑がクロスを送ったが、これは林に止められた。75分、仙台は赤﨑からフェリペ・カルドーゾに交代。86分には富田と加藤千から上原力也と蜂須賀孝治に交代した。

終盤は防戦一方で苦しい時間が続いた仙台だが、耐えた末に90+4分に攻め返す。右サイドから繋ぎ、氣田が思いきったシュートを決めてJ1初ゴール。2-0としてタイムアップの時を迎え、5試合ぶりの勝利をホームでおさめた。

手倉森誠監督は「底力を発揮できた」と追いこまれた立場で勝ち試合に持ちこめたチームを評価。しかしここで何も決まったわけではない現実を見据え、「次のアウェイからは連戦になるので、総力戦で勝利を目指してやっていきたい」と、この先の戦いに目を向けた。

reported by 板垣晴朗

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