仙蹴塵記

明治安田生命J1リーグ第38節 鹿島戦・第一報 スペースを突く攻撃は見せるも、後半の失点を取り返せず0-1で敗戦

2021年の明治安田生命J1リーグもついに最終の第38節。ホームでこの試合を迎えたベガルタ仙台は、前節から1人先発メンバーを入れ替えた。赤﨑秀平が先発復帰。ゲームキャプテンは関口訓充が務めた。

仙台は立ち上がりに右サイドから攻めこむも、関口のクロスや上原力也のFKは跳ね返された。逆に7分、上田綺世に抜け出されてピンチになるも、相手のシュートがポストに当たって命拾いした。

13分、仙台は関口、赤﨑と繋いで、氣田亮真がシュート。これはGKクォン・スンテの正面だった。25分にはCKから吉野恭平がヘディングシュート。だがこれは上に外れた。その後は鹿島の流れになったが、30分に上田のヘディングをヤクブ・スウォビィクが止めるなどしてしのぐ。40分に再び逆襲すると、連続攻撃から吉野がミドルシュートを打ったが、これは枠外。前半は0-0で終わった。

原崎政人監督ハーフタイムコメント
・味方を押し出す場面を作ろう。早くポジションを取ること。相手のプレッシャーを真っ直ぐ受けないこと。トライするスピードを上げよう。

仙台はハーフタイムに2選手を交代。氣田から加藤千、赤﨑からフェリペ・カルドーゾに代えた。カルドーゾと富樫が前線で時間を作り、真瀬拓海と石原崇兆を高い位置に走らせてチャンスへ。56分には関口のクロスから吉野がシュートしたが、これは枠を外れた。62分には右サイド遠目でFKを獲得。このこぼれ球からの攻撃で吉野が抜け出してシュートしたが、シュートはゴール上に外れてしまった。

70分に仙台は関口から蜂須賀孝治に交代。しかしその3分後、思わぬかたちでゴールを奪われる。73分、仙台左サイド遠目からディエゴ・ピトゥカが放ったシュートがバウンド、スウォビィクの手元をすり抜けてゴールに入ってしまった。仙台は先制を許し、0-1とされた。

仙台は追いつくべく攻撃を強め、83分には加藤千、84分には石原がシュートチャンスを迎えたが、いずれも入らず。85分に富樫から皆川佑介に交代した。

総攻撃をかけた仙台は、90分に右サイドから厚い攻撃を見せる。真瀬が最後はシュートに持ち込んだが、相手DFにブロックされた。仙台の攻勢は実らず、0-1で試合終了。今季最終戦をホームで飾ることはできなかった。

原崎監督はチームの戦い方について、試合中の修正ができて盛り返せたことは評価しつつも「結果、勝ちきれなかったことはまだまだ足りない」と、勝点を取れなかったことについては厳しく受け止めた。J1復帰を目指す来季については、「最後の、残り三分の一のクオリティーといったところは徹底的に上げていかないと、最後にゴールを奪うところにもう少し迫っていく回数を増やさないと迫力が足りない」という課題を提示し、その先を見据えていた。

reported by 板垣晴朗

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