仙蹴塵記

明治安田生命J2第28節 長崎戦・第一報 不可解なかたちで先制点を奪われ、1-2で敗戦。欠場者の穴を埋めるも不運に泣く

ベガルタ仙台は週中に、チーム関係者の複数人が新型コロナウィルス感染症の陽性判定を受けた。そのこともあり、明治安田生命J2第28節・長崎戦では前節から5人の先発メンバーが入れ替わった。蜂須賀孝治、佐藤瑶大が今季リーグ戦初先発。また、富田晋伍、石原崇兆と遠藤康が先発入りした。ベンチにはJFA・Jリーグ特別指定選手オナイウ情滋が入った。ゲームキャプテンは平岡康裕。仙台はリミテッドユニフォームを着用した。

仙台は3分、遠藤が相手ゴール正面で倒されFKを獲得。遠藤自らこれを蹴ってゴールを狙うが、キックは富澤雅也にセーブされた。

12分、アクシデントのようなかたちで仙台は先制される。加藤大が仙台ゴール前に放りこんだボールがワンバウンドすると、エジガル・ジュニオがコントロールしておさめ、ゴール。この際にエジガル・ジュニオの右手がバウンドしたボールに触れていたが、これについて松本大主審が道山悟至副審と一度は協議したもののハンドリングは認められず、これが先制点とされてしまった。

不可解な判定による失点後、仙台は押される時間が続く。だが23分、左サイドから打開をはかり、遠藤が戻したボールをフォギーニョがシュート。これは富澤にキャッチされた。32分には遠藤のCKに佐藤が頭で合わせたが、これも富澤の正面だった。35分にはCKのこぼれ球から内田裕斗がミドルシュート。これは枠外だった。

39分、蜂須賀が右サイドから切れ込んでパス。これを受けた中山仁斗がシュートに持ちこんだが、これも富澤に止められた。仙台は不運な失点を取り返せず0-1で前半を終えた。

原崎政人監督ハーフタイムコメント
・リスク管理は徹底すること
・味方のサポートに入ってあげること
・後半、頭からしっかり入ろう

後半開始から、両チームと主審、マッチコミッショナーの協議により、仙台フィールドプレーヤーと長崎GKがユニフォームを変更。また、仙台は後半から富田に代えて中島元彦をピッチに送りこんだ。51分、その中島のクロスから中山がヘディングシュート。これは枠を外れた。54分には内田のクロスから中山が再びヘッド。これも惜しくも枠外だった。

61分、中島が左サイド遠目からシュート。これはわずかに左へ外れた。しかしゴールを取れないでいると、68分に長崎の逆襲からCKをもぎ取られ、サインプレーから山崎亮平による追加点を許してしまった。

0-2とされた仙台は、70分に石原から鎌田大夢に交代。77分には遠藤からレアンドロ・デサバトに代えた。82分には右サイドのFKから中島がゴールを狙ったが、入らず。83分には中山のキープから中島がシュートしたが、惜しくも右に外してしまった。

85分には氣田からオナイウに、内田から福森直也に交代。90+2分、福森のクロスからしかけた攻撃でPKをもぎ取った。中山がこれを決め、今季9点目で1点差に。だが追いつくまでには至らず、仙台は1-2で6試合ぶりの黒星を喫した。

原崎政人監督は欠場者が相次いだ今節について「プランどおりには進まなかった」と前置きしつつ、「内容的にはよかったが、失点場面は勿体なかった。もう少し厳しさを持ってやらなければいけない。あれだけ前半にボールを動かしても入っていけなかったのが今日の反省」と、数々のアクシデント以上に自分たちの反省点に焦点を当てた。仙台は悪いことが重なりすぎた一戦から、また立ち上がることが求められている。

reported by 板垣晴朗

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