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富士山の麓でサンフレッチェとフットボールツーリズムを想う。

9月22日朝の富士山。

 

今、僕は富士山の麓に来ている。

もう今年、何度目となるだろう。静岡県朝霧高原にあるふもとっぱらキャンプ場でテントを張っている。今回は、天皇杯・横浜FM戦の翌日に愛車・マツダCX−5でふもとっぱらまで移動し、昨日から2泊3日のキャンプとなった。明日の試合後は清水で一泊、明後日には広島まで遠距離ドライブである。

今の天候は雨。家にいればそれほど気にならない程度の強さではあるが、テントのビニールを叩く音はけたたましく、慣れていないと若干の恐怖を感じるかもしれない。だが、18歳の頃からテント生活を経験している僕にとっては、なんてことのない天候だ。北海道・知床ではヒグマの雄叫びにおびえたこともあるし、いつ止むとは知れない降雪の中、雪山で過ごしたこともある。上越の山では水が無くなる恐怖も感じたし、猛烈な雨と風の中、南アルプスの避難小屋で何日も過ごしたこともあった。

その頃は、濡れれば水を吸って容積や重さが倍になってしまうコットン生地の家型テントで、雨漏りは日常だった。今は雨漏りする心配はほとんどない。当時は、アウトドアにテーブルや椅子を持ち込むなど考えられなかったが、今はオートキャンプの普及もあり、またコンパクトで優れたギアもたくさん登場している。たとえば、アウトドアでも電源を確保できるコンパクトで大容量なバッテリーがあるから、電源の準備がないキャンプ場でも仕事ができる。9月下旬の高原でも暖をとれる組み立て式の薪ストープも、想像以上に低価格で手に入れることができる。今、僕はそのストーブの前でキーボードを叩き、カメラマンがそのストーブの上でちゃんこ鍋を煮込んでいる。

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