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マツダスタジアムでカープの試合を見に行ってきた。(無料)

コールドゲームの決定に湧くカープファン。勝っているし、何より雨に打たれて寒すぎるし。

 

「クライマックスシリーズのチケットがあるんですけど、行かれます?」

まるで神様のような人からの天使のささやき。

「行きます!」

もちろん、正規の料金をお支払いして、今季初めてとなるカープ観戦に行ってきた。

天気予報は雨。だけど、少々の雨であれば、絶対にやるはず。そう確信して、さあマツダスタジアムへ。胸の高鳴りを抑えられない。

かつて旧広島市民球場で行われていた時は、チケットのことを気にする必要などなかった。行けば、あったからだ。たとえ土曜日の巨人戦であっても、贅沢さえ言わなければ必ず。かつてはホームランボールが飛んでくる確率が高いレフトスタンドが好きで、いつも応援団の怒鳴り声を聞きながら見ていた。巨人や阪神の応援団がスタンドの上の方で応援していて、試合展開によってはよくここで喧嘩というか罵倒しあいが聞こえていた。山本浩二や水谷実雄、長嶋清幸やギャレットら、名選手たちのプレーを間近で見られるメリットもあった。

子どもが生まれた後は、定番は内野自由席。少し見づらいが、何よりお客さんがいなかったから、自由があった。子どもが走り回っても、迷惑をかけることもない。施設はボロボロだったが、それでも楽しかった。

今は、とにかくチケットがとれない。クライマックスシリーズのような特別な試合ではなくても、チケットがない。インターネット上では正規料金よりも数倍の値段で取引されているのが現状だ。内野自由席ならチケットはあるが、年をとると席の争奪戦で負けてしまう。今季は9月17日の対ヤクルト戦のチケットがようやくとれていて、奇跡的に「マジック1」で迎える優勝ゲームとなったはずだったのだが、その日は台風襲来。なくなく、払い戻しせざるをえなかった。

人気があることは素晴らしい。

以前は「カープのチケットがあるけど、行く?」と誘っても「えーっ、カープ?興味なーい」とか言われていた。昔からカープは広島で絶大な人気を誇っていたかのように報道されていたが、現実は全く違う。広島のど真ん中、紙屋町という交通の要所にあったとしても(東京であれば新宿、大阪なら梅田のような場所)、スタンドは閑古鳥が鳴いていたのである。

かつて「興味なし」と言っていたはずの人々が、今や年間に何試合もスタジアムに足を運び、カープの試合についてSNSに意見をアップしている。そういう時代である。それは批判しているわけではない。そういう人々をファンにしてしまったからこそ、今の「ブーム」が存在しているのだから、それはカープの努力となんといってもマツダスタジアムという器の魅力であることは、言うまでもない。

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東洋経済オンラインのこの記事が話題を呼んでいる。どういう内容かはリンク先にアクセスしてほしいが、このコンセプトは広島東洋カープはとっくに実現しているものだ。

最大の武器は、もちろんマツダスタジアムである。2009年に開場したこのスタジアムはカープの考え方が凝縮しているが、大雑把に言い切ってしまえばこの球場は、別に野球を見なくても楽しめる場所なのだ。だからこそ、人が集まる。そして集まってしまえば、なんとなくでもいいから野球を見聞きする。触れる。そのうちに、選手の名前を覚えるよりもまず、球場の雰囲気やファッション、グルメなどを楽しみはじめ、野球そのものよりも応援する楽しさに魅せられる。「選手を覚える」「野球というスポーツの魅力を感じる」のは、最後でいいのだ。スタジアムに行くことそのものが、楽しければいい。一方で、野球好きも存分に楽しめる。そんな仕掛けが随所にある。

まあ、そのあたりのことは、また何度も語っていきたい。とりあえず、昨日のことである。

もちろん、バスで行ってもいいのだが、帰りのことを考えるとやはりマイカーで行きたい。カープは有料駐車場も準備しているが、事前予約制だし、チケットの数そのものも少ない。しかし、マツダスタジアム周辺は広島駅に近いということもあり、駐車場は山ほどある。試合になるとどこも一杯にはなるのだが、それでも探せばある。

公共交通機関で行けるのが、もっともいい。スタジアムでビールを飲むのであれば、それしかない。しかし広島という街は東京と違い、電車網が充実していない。地方都市はどうしても、移動はクルマである。いい・悪いは別として。ウチの場合は妻が酒が飲めないので、帰りの運転も安心だ。とにかく、クルマで家を出て。駅の周辺で駐車場を探した。新幹線口側になんとか一台の空きを見つけて、そこに愛車を止め、さあスタジアムへ。

かつては新幹線口からスタジアムのある北口に抜けるには、地下の薄暗い自由通路を抜けなければならなかった。しかし今年、駅の2階から抜けることができる通路が開通。距離でも気持ちの面でも楽になった。東京でいえば、新宿駅の南口から西口まで中のホームを通らずに駅の中を抜ける通路ができた、と例えればいいのだろうか。

駅から左に向かう。「カープロード」と名付けられたこの道を10分も歩けば、スタジアムに着く。その道の入口のところに「フタバ図書」という広島では大手の本屋さんがあるのだが、そこの1階には大々的にカープグッズが売られていた。

もちろん、スタジアムに大きなグッズショップはあるのだが、そこはいつ行っても混んでいる。また現金しか使えないため、クレジットカードの明細を家計簿かわりにしているウチからすれば、使いづらい。その点、フタバ図書であればクレジットカードが使える上に、スタジアム内に比べれば混んでいない。昨日は妻のレプリカユニをどうしても買いたかったし、必需品であるジェット風船や雨対策としてのタオル、ポンチョなどが欲しかった。なので、まずはフタバ図書に立ち寄り、目的のグッズを購入。妻は最近お気に入りの丸佳浩選手の9番をチョイス。僕が好きなエルドレッドのイラストが書いてあるものタオルマフラーも買った。

道の両脇には、焼肉屋さんや居酒屋さんが並び、元気のいい声でカープファンに「いかがですか」と呼びかける。もちろん、商魂たくましいのは悪いことではない。焼肉や焼き鳥の香ばしい匂いが道に漂い、思わず「寄っていこうか」という気持ちになる。でも、ここは我慢。今日はカープうどんをたべるんだ。元メジャーリーガーの石井一久さんが、「全国球場グルメランキング」の第3位にあげたスタジアム名物「カープうどん」を、どうしても。

ゆるやかになスロープを上り、荷物検査を受けると、さあ場内へ。いよいよだ。心が高鳴る。

(続く)

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