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広島の4-1-2-3/編集長・中野和也コラム

 

まずは、このフォーメイション図を見ていただきたい(●印はユースの選手だ)。これは、昨日行われたサテライトマッチ・レノファ山口戦でサンフレッチェ広島が採用した形である。4-1-2-3とも4-1-4-1とも言われる形ではあるが、肝要なのは、次の2点である。

・最終ラインの前にアンカーを置く。

・1トップの近くに2人のインサイドハーフを置く。

これは非常に重要な変更である。

鹿島戦以降、ヨンソン監督はこのフォーメイションを採用し、サテライトマッチでも清水戦・山口戦と続けてこのアンカーシステムで闘った。そして川崎F戦でも山口戦でも、勝敗は色を分けてしまったが、内容に手応えを感じられたのは同様である(詳しくはTSSサンフレッチェ広島公式モバイルサイトで)。

不思議なのは、どうしてこの時期になって指揮官が、リスクを冒してフォーメイションを変更したのか、ということだ。ヨンソン監督は慎重吾子だと思っていたが、いい・悪いは別にして、非常にアグレッシブなのだろう。彼が変更を決断したのは6戦連続負けなしという過程の中であり、フォーメイション変更後の2試合は連敗である。この結果をもって、「4-1-2-3は失敗である」と書くのはあまりにイージーだろう。

公式モバイルサイトでも書いたが、まぎれもなくこの形が広島にとっては現状の最適解であろう。そしてヨンソン監督は、たとえ時間がなくてもこの形にチャレンジしようとしている。紛れもなく勝つためだ。

なぜ、今、やらねばならないのか。

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