得点をとる。そのためのブラジリアントリオである。
得点が欲しい。サポーターの強い強い、想いがある。
残留に向けて勝ち点3が必要な状況である以上、得点へのこだわりは当然だろう。そしてどんなチームでも、その「得点をとる」という仕事を外国人選手に任せることが多い。鹿島ではレアンドロやペドロ・ジュニオール。浦和ではラファエル・シルバ。甲府ならリンスやドゥドゥ。
では広島は?
実はヨンソン監督が就任して以降、リーグ戦で日本選手がゴールしたのは柏好文・柴崎晃誠・水本裕貴の3人しかいない。12得点中3点。あとは全て、プラジリアンたちがゴールを決めてくれている。アンデルソン・ロペスが4点、パトリックが3点、フェリペ・シウバが2点。この傾向は決してベターだとは思わないが、致し方のない現実である。残留争いでは現実主義こそ、結果を呼び込む。得点がとれる選手を軸に攻撃をまず構築する。それがベターな選択だ。
それでは、広島でもっとも得点がとれる選手は誰なのか。
実績でいえば、アンデルソン・ロペスである。チーム唯一の二桁得点。うちPKが1点と、ほとんどが流れの中からのゴールだ。
ロペスのストロングポイントはパワフルな左足であり、印象はミドルシュート。だが、PA外からのシュートが多いるわりには、決めているのは浦和戦の2本とG大阪戦のみ。5得点はPA内でのシュートであることを考えれば、彼の本当の強みはPA内にある。ゴールになっていないシーンでも、実にいいところに彼は位置取り、ゴールの可能性が高いシーンをポジションどり一つでつくれる。彼の本質はストライカーなのだ。
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