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【2018年紫熊の勇士】和田拓也/判断の連続

キャンプ当初は、サブ組にも入れなかった男である。もちろん、実力の問題というよりは、オフの時に体調を崩したことによる出遅れが要因ではあった。しかし、2014年から4シーズン、レギュラーを張り続けた選手が、サブ組でもポジションを外れている事実は、決して看過できないものだった。

しかし、和田は冷静だった。自分自身の現状をしっかりと把握し、チームの状況を自分なりの視点で見つめていた。たとえば、最初のトレーニングマッチであるポートFC戦の後、彼はこういう言葉を紡いでいる。

「自分は新加入だし、味方の個性を把握しにがら自分のこともわかってもらわないといけないんです。たとえば、このタイミングだったら、こういうパスが出てくる。ここまでなら守れる。カバーリングとか。距離感やタイミングも含め、互いに理解し合わないといけないわけで、そこには時間が必要になってくるんです。でも、開幕から一切の余裕のない状況でもありますが、心配はしていませんね。広島は元々、ベースのあるチーム。そこにしっかりと入って、自分の個性を出せればいい」

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