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【ファン感謝デー】青山敏弘、登場。

本来、ファン感謝デーにはいないはずの男が、いた。

日本代表に選出されたことでサポーターを狂喜乱舞させた青山敏弘は24日、右膝痛によって代表から離脱してしまい、広島に戻ってきた。翌日、彼は吉田サッカー公園に戻ってきたがトレーニングは室内。代表離脱のショックを考えれば、2〜3日休んでもいい立場でもある。しかし青山は日本代表から戻るとすぐに練習に顔を出した。そして今日、ファン感謝デーにも当初の予定どおり、自らの申し立てによって参加が決まったのだ。

当初、彼の登場は最初の挨拶だけだと思われていた。ところが当日、青山は予定されていた全ての企画に出ると進言。

「ファン感謝デーに出るのは、自分にとっては自然のこと。出なかったら、サポーターのみんなが心配するから」

控室から出て、準備のためにクラブハウスへと向かう。青山が出ることを知らされていなかったサポーターは、「あれ?アオちゃん?」と振り向いていく。そして「アオちゃんだ」とざわめき、自然と列ができた。その姿を見た青山は、自分からハイタッチ。笑顔だった。そして、サポーターのことをまず考える青山らしい光景だった。

13時、天然芝グラウンドでセレモニーが始まる。城福浩監督と川辺駿選手会長が挨拶し、MCの掛本智子レポーターが次のプログラムへと進もうとすると「はい」と選手が手を挙げる。サポーターから「アオちゃん」と声が飛ぶ。

果たして、青山敏弘だった。話をさせてほしい、と。

「帰りました」

笑いがおきる。

以下、青山敏弘の挨拶である。

(残り 1350文字/全文: 1982文字)

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