【THIS IS FOOTBALL】城福浩監督が見るワールドカップ・メキシコ
天皇杯の初戦を勝利した後、城福浩監督は厳しい表情で「オフ空けからどういうことが待っているか、選手たちはわかっていると思う」と語っていた。その言葉はまだ、実行には移されていないが、6月15日からスタートしたトレーニングは、質的にも量的にも、厚みを少しずつ増している。「負荷がかかった中での質的向上」をテーマに、さらに走れる、その中でさらにクオリティの高いチームを目指して、ここから練習は厳しさを増していくはずだ。
一方、ワールドカップという世界最高峰の戦いもまた、指揮官にとっても選手たちにとっても注目しないといけないシーンではある。城福監督も当然、トレーニングのプランづくりの合間にチェックしているわけで、今回は彼に昨日までのワールドカップについて、聞いてみた。
「全体的な印象としては、試合によってちょっと差があるかなという感じですね。一つの試合に対する国の背景もあるし力関係の立ち位置もあるから、初戦で持ってる力を100パーセント出し切ろうとするチームと、ここがターゲットじゃないという意識で、試合を迎えるチームと、色合いがかなり違うという印象です。ただ、メキシコとかペルーとか、あのあたりの国が本来出しうる力を最初から出している。これぞワールドカップだなと思います。やれることを全てやる、やり切ったアイスランドの試合を見ると、すごく清々しい」
これまでの大会であれば、いわゆる弱小国が全力を尽くしたとしても、質の部分で上回られてコンディションがまだあがりきっていない大国にいなされることが多かった。なので、ワールドカップといってもグループリーグの間は凡戦も多く、大差がつく場合もある。だが、今大会は少ない。その理由について、池田誠剛フィジカルコーチは「ロシアは涼しいから」と指摘した。
確かにそれは言えるかもしれない。
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