【論考】川辺駿かベリーシャか(前編)
川崎Fが見せた20分間の「ラッシュ&ラッシュ」に膝を屈したとはいえ、広島は首位だ。前半戦のように勝点を積み上げることは厳しくなってはいるが、それでも貯金は生きている。佐々木翔は「川崎Fとの勝点差が縮まってしまったことは仕方ないけれど、ただ僕らはまだ首位というのは事実。奢ることもないが、またJリーグで勝点3をとって、シーズンが終わる頃にトップにいればいいこと」と前を向いた。敗戦を悔やみきることは切り替えるためにも重要なことではあるが、しかし前を向かないと次につながらない。
川崎F戦で露わになったのは、ボールを奪った後のクオリティだ。もちろん、川崎Fの「ラッシュ&ラッシュ」は、そう簡単に自分たちの時間をつくりあげられる質ではなかった。ただ、厳しいプレッシャー下でボールを何度も失う事態が続くと、勝点増幅は絵に描いた餅になりかねない。やはり広島としても何らかの対策を打つべきだろう。「対策」というのが言葉として適切でないのであれば「成長」でもいい。インテンシティの高い守備を実践しつつ、ボールを保持するための方策である。
一つのプランとしては、フォーメーションの変更だ。4−2−3−1、もしくは4−3−3に変えて中盤を厚くする。そのキーマンとしてはもちろん、川辺駿になるだろう。要は中盤を厚くすることで距離感を適切化する。そしてボールを保持することに長けた人材をスタートから起用してリズムをつくり出すことだ。
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