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【ジュニアユース】劇的かつ壮絶な闘いで日本クラブユース初優勝!!

後半アディショナルタイムに入ろうとなった、その瞬間。さらにその2分後。かつて10点をとられて惨敗したこともあるというC大阪に対して、保っていたリードをあっという間に吐き出した。

紫の少年たちはガックリと肩を落とす。だが準決勝でも、シュートを20本も浴びながら粘りに粘った闘いを見せ、延長後半アディショナルタイムでゴールを決めて勝ち上がってきた少年たちは、完全に足が止まった中でも勝負を捨てていなかった。

C大阪のタレントたちはかさにかかって攻め立てる。GKのロングフィードが大きくバウンドし、あと1点を決めれば今大会得点王の座をつかむエース小河詩朗がPA内で前を向いた。

あぶないっ。

紫のCB・寺岡潤一郎が必死で身体を寄せる。ボールを奪った。素晴らしい守備だ。

反撃。縦へ、縦へ。交代出場のFW松浦隆介が突破し、CKを獲得した。

キッカーは桑原大翔。その時、ベンチから指示が出て、松浦のポジションをGKの近くに変えた。

いいボールが入る。だが高くて強いC大阪が弾き返した。セカンドボール。藤野和樹がヘッドで再びPAの中へ。バウンドする。松浦だ。素晴らしいコントロール。反転。右足を振り切るっ。

たたき込んだ!!!!

80+5分、勝ち越しっ。なんという展開だ。

もう時間はない。ホイッスルは、ホイッスルはまだかっ。

C大阪、最後の望みをかけて、ロングクロス。ゴール前に飛びこんだのは下川陽輝。この日、1点目を決められたU-16日本代表FWだ。180センチの高さを持つ巨砲が渾身のヘッド。しかし。

させるかっ。

紫の少年達は必死で身体を寄せる。

ボールは枠の外だ。

笛が鳴った。勝ったっっ。

高柳一誠も、槙野智章や森重真人も、平繁龍一も、川辺駿や宮原和也も成し遂げられなかった日本クラブユース選手権の優勝を、勝ち取った。

おめでとう、おめでとう、おめでとう!

そして、ありがとう。

素晴らしい粘りで栄光を勝ち取ったサンフレッチェ広島ジュニアユースのみなさん、本当におめでとうございます。

 

※この大会の詳細レポートは、9月8日発売の紫熊倶楽部で掲載する予定です。

 

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