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【タイトルを勝ち取るために】我々を取り戻す

 他誌の企画にコメントするのは気がひけるし、やや旧聞となってしまったが、やはり嬉しいことは嬉しい。サッカーダイジェスト誌の「現役Jリーガーにアンケート企画」で、稲垣祥がハードワーカー部門で見事に1位に選ばれたのである。

 稲垣に投票したのは、杉岡大暉(湘南)、福田晃斗(鳥栖)、三原雅俊(神戸)、木本恭生(C大阪)、永木亮太(鹿島)、長澤和輝(浦和)、佐藤寿人(名古屋)、登里享平(川崎F)、そして大谷秀和(柏)。ピッグネームであるレオ・シルバ(鹿島)を抑えてのランキングトップが嬉しくないはずがない。

 さらに嬉しいのは、稲垣と同じくボランチを務める選手からの高評価だ。かつて森崎和幸を絶賛した大谷は「味方にいたらすごく助かる」と稲垣の働きを賞賛。永木も「優れた危機察知能力」と稲垣の働きを認めている。マッチアップしている選手からの高い評価は本当に嬉しいことだ。

 ただ、今の稲垣は果たして、持ち前の力を発揮できているのだろうか。

 トラッキングデータによれば、たしかに彼はアベレージで10キロを超える走行距離を示している。だが、前半戦ほどの印象的なシーンは少ない。カメラマンによれば、1試合あたりの彼の撮影枚数は減少傾向にあるという。見た目のイメージと同じだ。

 彼自身のパフォーマンスが落ちているということか。そうではあるまい。むしろここにチームとしての問題があると見る。

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