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【トレーニングマッチ松江シティ戦】森崎和幸、90分フルタイム出場。

カズの引退については、想いが強すぎてなかなか言葉が出てこない。なので、しばらくは「森崎和幸物語」を再編集して皆さんにお届けする形をとりたい。整理するまでの時間をいただきたいと思います。

松江シティ戦は、前日に城福浩監督が起用を予告していた。本来であればサポーターの皆さんに告知したかったのだが、様々な事情があって非公開にせざるをえない。ただメディアには公開されたので取材に赴いた。メンバーの公表は控えておくが、得点者の名前を見ればわかるように、いわゆる控え組が試合に出場。清水戦での先発組で出場したのは工藤壮人だけだった。

ただ、彼らにしても磐田戦でチャンスがなくなったわけではない。松江シティ戦のメンバーから複数人がベンチ入りを果たすわけで、モチベーションを下げるわけにはいかない。とはいえ、こういう試合であればどうしても気持ちが入らなくなったり、明後日の方向に向かう選手たちが出てくるものだが、そういう気配は微塵もなかった。もちろん、それはカズの存在である。

引退を決めた選手が、猛然と球際にいく。バトルする。ボールを奪う。失ってもすぐにプレスをかけて攻撃を遅らせ、ミスを誘ってボールを奪い返す。31分、カズが中盤でボールを失った後で厳しくプレスをかけて渡大生のインターセプトを引き出し、そこからカズがボールを拾って右サイドに展開。森島司→フェリペ・シウバ→工藤とパスをつないで崩した決定的なチャンスを引き出した。崩しは美しい。だがそれは、カズの知的かつ厳しい守備なくして、生まれなかった。

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