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【2019年第1節対清水戦】エミル・サロモンソン/本物のワイド

安芸高田市の冬は、スウェーデン人をも震撼とさせたらしい。

「いやあ、吉田サッカー公園は寒いね。スウェーデンの自分の故郷よりも寒いよ」

えーっ、嘘でしょ。

「本当です。スウェーデンは日本と同じように南北に長い国で、僕はその南端で生まれ、育った。確かに北の方は寒いが、南は(キャンプを張った鹿児島県)指宿みたいな感じで」

にわかには信じがたいが、実はスウェーデンは暖流が近海を流れている影響もあり、北欧の中では比較的温暖な気候だ。特にエミル・サロモンソンの故郷であるスコーネ地方はスウェーデンのまさに最南端。北極圏のような厳しさはないという。例えば北緯67度に位置するスウェーデン最北の都市であるキルナは1月の平均最高気温-9.0度、平均最低気温は-18.7度という気候だが、スコーネ地方の都市マルメ(北緯55度)は、1月の平均最高気温2度で最低気温は-3度。確かに、極寒ではない。ただ、吉田サッカー公園がスウェーデン南端の都市よりも寒いというのは、さすがにジョークだ。

しかし、言葉はジョークだったとしても、プレーは本物であり、実力は真実だ。それは筆者だけではない。中島浩司氏や森崎浩司アンバサダー、森崎和幸CRMも「いい選手が来てくれた」と異口同音に語った。何よりもACLプレーオフでそのクオリティーは証明ずみである。スペースに走るタイミングの良さ、ボールをしっかりと収めるトラップ、キックの正確性、そして何よりもスピード。おそらくは開幕の相手である清水も警戒してくるだろうが、たとえ相手が日本代表選出も視野に入る松原后だとしても、彼の力で押し込むことは可能だと考える。

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