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【FC東京戦に向けて】2日間の練習非公開。指揮官の想い。

先週の投稿で神戸戦前日の「公開練習」について言及した。ここまでJリーグに非公開練習が蔓延している中、その心意気に感動もした。

しかし城福浩監督は、FC東京戦を前にして2日間の非公開練習を行うことを決定した。その真意を今日、城福浩監督に尋ねた。

前提となるのは、FC東京はほとんど練習を公開していないという現実。その状況の中で広島が公開練習を行うことはリスクがある。論理に破綻はない。ただ、結果と練習の公開・非公開はリンクしないものだ。

前節も広島は完全非公開の神戸に勝利している。完全公開チームの川崎Fも完全非公開の鳥栖に勝利。札幌も非公開チームのC大阪に1-0で勝っている。一方、鹿島はFC東京に1-3で敗れており、トータルの戦績は広島も含めて3勝1敗。「公開すれば勝てる」という根拠はないので、あくまで「結果とリンクしない」に止めておくが。

それでも、情報をさらすことと情報が入手しづらいことのアンバランスは、チームの勝敗に責任を持つ監督とすれば、考慮したくなる。

「平日の夜、サポーターにエディオンスタジアム広島まで来て頂くのは、決して簡単ではない。みなさん、頑張ってきて下さる。そういうサポーターの皆さんの前で、気持ちのこもった試合をお見せしたい」

城福監督は語った。サポーターに対して、本当に心を配っている監督である。それは前提だ。

「基本的には、練習は公開したい」

では、今回はなぜ?

「できれば、先日の神戸戦の時のようにフル公開したい。ただ、今回はメンバー選考の中で様々な選択肢があることもあり、様々な意味で我々の中で集中したいという想いがあります。首位攻防とか、相手がFC東京だからとか、そういうことは全くない。誰もケガをしていなかったら(そしてケガ人が復帰する可能性がないのならば)、確実に公開しています。ドウグラス・ヴィエイラも(柴崎)晃誠も、パトリックらも含めて前線の状況が不確実だからこそ、あえて(非公開に)したわけです。また、ホームの試合の時は相手の偵察メンバーが先乗りで乗り込んでくる可能性もある。実際、そういうこともありました。なので(セットプレーの確認をする可能性があるので)公開は難しい。でもアウェイの時は前回のような形で、できるかぎり公開したいと思っています。そこはご理解していただきたいのです」

確かに、1トップ2シャドーの選択については、渡大生や皆川佑介の活躍もあり、監督自身がメンバー選考に悩んでいる。特に大きいのはケガ人の状況だ。ケガで神戸戦を回避したドウグラス・ヴィエイラと柴崎晃誠がFC東京戦に間に合うかどうか、微妙であるということ。間に合わないというわけではないし、かといって間違いなく出場できると言い切れるわけでもない。

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