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【3連敗】早急にキッカーの育成を。

昨年もそうだが、連敗が止められない。

ただ、それは当然、偶然ではない。全てのことに言えるが、結果には全て原因がある。

たとえば昨年、FC東京戦で初めて敗れた。だが次の長崎戦で勝利した後、4連勝を飾っている。4試合で9得点1失点。圧巻の成績だ。

ただ、この4試合の相手を考えると、長崎・清水・神戸・仙台。いずれもその当時、得点力に苦しんでいるチームだった。長崎は決して攻撃力の低いチームではなかったが主武器はカウンターであり、あの時の広島のように堅牢なブロックをつくるチームを崩す力には乏しかった。清水はドウグラス加入前でFWの軸がいない。神戸はポドルスキーが負傷で欠場し、ウェリントンやレアンドロも途中出場を余儀なくされるコンディション。仙台は組織が完成されていたが、その中心の野津田岳人は契約によって広島戦は出場できず、西村拓磨や石原直樹も広島戦でスペースを見出せなかった。そういう意味では、幸運ではあった。

一方、広島の攻撃はパトリックが大ブレイク中。神戸戦から3試合連続4得点と、少ないチャンスを彼の個人能力で打開し、得点を重ねていた。また長崎戦をはじめとしてセットプレーから得点をとれていたことも大きい。チャンスを構築できなくても、止まったボールからパトリックや佐々木翔のゴールが生まれたことで、チームは一息ついていた。

ところが第26節の対鳥栖戦から始まった9試合連続勝利なし(2分7敗)は、FC東京戦・磐田戦・名古屋戦をのぞいた6試合で先制点を許している。2点差を追いついた札幌戦以外では、1度も追いついていない。8試合で6得点と深刻な得点力不足に陥ったが、一方で無失点試合が1度もないことも、勝てなかった要因である。

特に大きいのはセットプレーだ。第25節の対鹿島戦まで、PK以外でセットプレーでの失点はなかった広島だったが、次の鳥栖戦でCKから失点してしまったことから、失点禍が続く。G大阪戦もCKからファン・ウイジョに決められた。柏戦の先制失点もCKから伊東純也に。清水戦の先制失点もCKからデザインされた攻撃で北川航也に叩き込まれた。2点差をひっくり返された磐田戦も、1点目の川又堅碁のゴールはCKのこぼれから。一方で広島がセットプレーから得点したのは磐田戦でのティーラシンだけ。つまりセットプレーでは9試合で1得点5失点という状況に陥ってしまった。

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