【THIS IS FOOTBALL】DREAMS COME TRUE〜HANACOとその父と、森崎浩司と。
「こんぱんわ、HANACOです」
想像もしなかった電話。
「あー、こんばんわ」
「あの、お約束していた……」
「あ、そうか」
実は以前、HANACOさんから連絡を頂いていた。ケツメイシのツアーに参加することに正式に決まった後、「チケットを用意するのでぜひ、見に来てください」と言ってくれていた。日程は6月8日。そう、昨日だった。
「チケット代は……」
「あ、大丈夫です。ご招待させていただきます」
僕は彼女がそう言ったとしても、お金を払うつもりでいた。でも電話越しに聞こえる声の明るさに、そこで「いや、そういうわけにもいかないから」とは言えなかった。
「わかった。ありがとう」
「いえ、今からチケットを持っていきますので」
HANACOさんは、日本の様々なトップアーティストと共に活躍してきたダンサー兼コレオグラファーだ。ダンサーとして、数多くのアーティストのステージに参加。DREAMS COME TRUE・SMAP・ケツメイシ・東方神起・剛力彩芽・RADIOFISHなど数多くのアーティストと競演を果たしているし、2017年には「サンチェたいそう」の振り付けを担当した実績もある人だ。
ただ、僕と彼女は、この「サンチェたいそう」をきっかけに知り合ったわけではない。彼女は、僕の親友の娘だ。高校時代から知っていて、大学の時に友だちになった男の娘だ。また彼女の母とは大学の頃のワンダーフォーゲル部の活動で知り合い、一緒に山に登ったこともある。
彼女の父は知られざる偉大な技術者だと僕は認識している。もっとも本人は「褒めすぎ」だと。「黒いカラスを白とは言えない頑固な技術者」だと言っているが。ただ、もう随分前になるが技術士の資格に合格したという話を聞いた時、本当に驚いた。
ここで「技術士とは何か」を、Wikipediaから引用しよう。
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