【日本代表】E-1韓国戦の前半を徹底して見てみた。本当に全てがダメだったのか。
どこかしこでも、森保一監督の批判が渦まいている。彼とずっと仕事をしてきた身としては、本当に心が痛い。特に日韓戦に敗戦すればこうなるとはいえ、だ。
しかし、どの記事を見ても「完敗」とか「全ての面で韓国が上」とか「球際で圧倒された」とか、そういう強い言葉が並んではいるが、どうも具体例に欠ける。どんな試合においても、局面で相手に上回れる時もあるし、押し込まれる時間帯もある。だが、本当にずっと、相手に上回られていたのか。サッカーの場合、デジタルなデータが公表されていない、あるいは有料の場合が多く、どうしても抽象的な言葉でピッチに起きた出来事を語られがちになる。それはそれで、サッカーらしいと言えばそうなのだが、毒々しい批判の言葉を並べるのであれば、それなりの根拠が求められて当然だろう。
森保監督のチームを擁護したい、日本人として日本代表に肩入れしたい。でも、この試合の結果を見て、手放しで「よくやった」とは言えないのは普通の感覚である。ただ、果たしてメディアやSNSの論者たちが言うほど、本当にダメな試合だったのか。
韓国の圧力に
立ち上がりから屈していたのか
試合前から、韓国のプレスが激しくなるのは当然、予測されたこと。勝たなければ優勝はないという状況もそうだし、日本には絶対に負けられないという思いもそうだ。監督のパウロ・ペントがどれだけ日韓の歴史や複雑な国民感情、最近の政治情勢を知っていたかはわからない。しかし、監督が何も言わなくても、「日本を倒せ」という強い信念で彼らが向かってくることは、誰よりも森保一がわかっている。選手時代の経験から、本気になった時の韓国の圧力がどれほどのものか理解していたはずだ。
(残り 7683文字/全文: 8392文字)
この記事の続きは会員限定です。入会をご検討の方は「ウェブマガジンのご案内」をクリックして内容をご確認ください。
ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。
会員の方は、ログインしてください。
外部サービスアカウントでログイン
Twitterログイン機能終了のお知らせ
Facebookログイン機能終了のお知らせ