【THIS IS FOOTBALL】やはりサイドからが勝負。
やはり、横からの攻めなのである、有効なのは。
真ん中から相手DFの守備ブロックを引き裂き、翻弄して、ゴールを決めるのはロマンである。湘南対浦和戦、関根貴大の決勝点はそのロマンを体現したものだったかもしれない。しかし、この試合で入った5得点中4得点がクロスから決まったことは、サッカーで点をとることの本質を表現している。
ショートパスでのコンビネーションが印象的な川崎F(得点数リーグ3位)も神戸(得点数リーグ2位)も、昨年最も決めた得点パターンはクロスから。最多得点の横浜FMもショートパスについで2位がクロスで、その差はわずか2点である。一方、リーグで最も得点ができなかった松本は、クロスからのゴールがわずかに1本。つまり、サイドからの攻撃が有効に活用できたチームが得点をあげることができているのだ。
それなのに、どうも日本のサッカー界はクロスに対して冷淡である。スルーパスはあんなに持てはやし、ドリブルには拍手を贈るのに、得点に繋がるクロスを入れた選手に対して喝采が贈られることは少ない。かつて広島には服部公太や駒野友一といったJの歴史に残るクロス名人がいたが、彼らはベストイレブンにひっかからなかった。
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