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【THIS IS FOOTBALL】見られることの大切さを改めて感じた非公開練習

 

まるでお祭りのようにループシュートが何度も炸裂していた。フワッとしたボールが何度も何度もネットに吸い込まれた。一方でレアンドロ・ペレイラのような破壊力抜群の選手が放つシュートは、まさに光のごとくゴールに突き刺さった。

昨日のシュート練習は、途中からまさにゴール・フェスティバル。林卓人をはじめとするGK陣も見事な集中を見せて弾いていたのだが、フィールドプレーヤーの破壊力はなかなかのものだ。しかし、いつもならば素晴らしいゴールに拍手が湧く練習場は静かだ。新型コロナウイルスの影響によって、広島もついに「一般のサポーターに対して非公開」という判断をとらざるをえなくなったからだ。

「選手・スタッフだけでなく、サポーターも守らないといけない」

城福浩監督は苦渋に満ちた表情で語る。指揮官はもともと、練習は公開すべきだという持論である。セットプレーやメンバーを隠したいという事情で非公開トレーニングを行った時期もあったが、昨年7月以降はほぼ公開練習を続けてきた。練習試合にしても、相手の要請以外では公開。「隠すことは何もない」と語ってきた指揮官だけに、今回の決定には悔しさも滲ませていた。

どうして練習を公開するべきなのか。それは、この日のトレーニングでの様子が、如実に証明しているではないか。いいプレーをしても、拍手もなければ歓声も湧かない。決定的なシュートを外しても、溜息すら出てこない。何をやっても無反応。「見られるからこそ、上手くなる」とすつて森﨑和幸は語ったことがある。川辺駿も「試合もねトレーニングも、(プロならば)見られるべき」と言葉を吐き出した。サポーターの視線や反応があってこそのプロフェッショナルであることを、彼らはよく理解しているのだ。

公開・非公開が勝敗に関係ないことは、統計的にも証明されている。明らかにセットプレーの練習をスカウティングされたとチーム関係者が語っていた一昨年のホーム・C大阪戦にしても、広島は負けていない。もちろん、現代のサッカーにおいて情報戦は大切だし、勝つために数%でも確率をあげたいという思いもわかる。しかし、効果が実証されていない状況下でサポーターという大切な仲間たちから距離を置くのは果たして正しいのか。「Jリーグ百年構想」で僕たちが夢見た光景は、地域と共にあるJクラブの姿。それは決して、非公開トレーニングのような「君は君」「僕は僕」という関係性からは生まれない。

もっとシンプルにいえば、カズの語った「見られているからこそ、上手くなる」という意識をもっと徹底させるべきだと考える。移籍してきた選手も、移籍した選手たちもみんな言っているのが「広島の選手は基本的に上手い」ということ。もちろん、そういう素養のある選手を集めている強化部のスカウティングもある。ミハイロ・ペトロヴィッチをはじめ、2001年のヴァレリー・ニポムニシ以降の歴代監督が、技術を重視したという事情もある。だが、大きな要素の一つに、トレーニングが公開されていることもあるわけだ。

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