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【今日という日の歴史的1枚】2019年5月3日/横浜FMに0−1で敗戦。川辺駿、幻のゴール

もし、あのゴールが認められていたら。

今も、そんなことを思ってしまう。川辺駿自身、「ヘディングで決めるなんて、ほとんどないですからね。もったいなかった」と後に笑った。

同点を狙い、広島は粘り強く戦った。セカンドボールを何度も拾い、諦めずに外からのボールでの打開を図った。

アディショナルタイム、柏好文の右クロス。そこに飛びこんでいたのは、シャドーにあがっていた川辺駿だった。

完璧だった。タイミングも、位置取りも。

ヘディングシュートは、間違いなくラインを割った。割って、その後にGK朴一圭がかき出したように見えた。いや、はっきり言おう。それが、事実だった。後にDAZNの「Jリーグジャッジリプレイ」でJリーグ審判委員会のレイモンド・オリバー副委員長が、はっきりと「ゴールだった」と認めている。

しかし、一度下されたジャッジは覆らない。それがサッカーであり、それがスポーツ。VARなどのテクノロジーが開発され、審判のアシストもできるようになっているが、最終的に判断するのは人間であり、そのために審判も研鑽を尽くす。そして、その審判の判断を、たとえ間違っていても受け入れなければならない。それがスポーツであり、人生の場面でも往々にしてそういう事態に出くわすものだ。

このゴールが認められ、横浜FMから勝点1を奪っていたとして、果たして何か運命が変わっただろうか。広島は優勝できただろうか。

それはおそらく、神様しかわからない。

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