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【SIGMACLUB8月号】サンフレッチェを支える人々/株式会社フレスタホールディングス渡辺裕治グループ人事総務部長「健康な生活をおくるには食事もスポーツも大切です」

●渡辺裕治部長/1973年生まれ。福山市出身。1996年入社。約6年間の岡山勤務時は店舗現場から水産部門など様々な業務を担当。広島本社でも営業企画やカスタマーセンターなどの仕事も経験している。

お客さまの信頼を、何よりも大切にしたい

 

1945年8月15日に第二次世界大戦が終結して以来、最大の苦境が世界を襲った。もちろん、新型コロナウイルスの感染拡大の影響である。それは世界で死者が約50万人になっているとか、そういう規模だけの問題ではない。世界中の大都市がロックダウン(都市封鎖)され、人々から自由を奪い、感染を怖れるあまりに互いが疑心暗鬼に陥ってしまった。自由で闊達な社会がわずか数ヶ月で失われてしまい、今もその後遺症(ブラジルなど南米はまだその渦中にある)に苦しんでいることが、最大の危機なのだ。

とりわけ厳しいのが外出の制限。緊急事態宣言中はほとんど外に出ることもできないが、一方で生活必需品、特に日々の食料品の購入をどうやっていくか、悩んだ人も多かった。スーパーには行きたいが、「三密」の状態になってしまうのではと想像してしまう。ほとんどの店舗は対策を施しているのだが、なかなかそれも伝わりにくかった。

しかし実は筆者は、そこのところに悩みはなかった。「エブリデイ・フレスタ」の会員になっていたからだ。

「エブリデイ・フレスタ」とは、2001年からフレスタが始めた宅配サービスのこと。インターネットで商品を選択してネットで決済すれば宅配してくれる。肉、魚、野菜、果物といった生鮮食品から調味料、日用品まで、扱っている商品は幅広い。

何より嬉しいのは、商品の質が高いということ。特に生鮮食品はどれも新鮮で、そして美味しい。小イワシの刺身を注文してみても、臭みは一切なく、旨味だけが凝縮してある。果物もみずみずしく、ブドウの果肉にも張りがある。「エブリデイ・フレスタ」のおかげで、緊急事態宣言下でも毎日、美味しいものが食べられたことはストレス軽減に大きく役立った。家まで配達してくれることも含め、感謝しかない。

「もともとは高齢化社会になっていくということで、お年寄りがなかなか店舗までお買い物に来れないのではないかという予測のもとにスタートした事業なんです」

説明してくれたのは、株式会社フレスタホールディングスの渡辺裕治部長だ。

「でも今は人生100年時代になって、80歳くらいの方々も元気に店舗まで来てくださる(笑)。むしろ妊婦さんのような、動くことにリスクのある人や雨の日などに需要が多くなるサービスだったんです。でも、今回の事態を受けてニーズが増え、前年度比150%に。会員希望が殺到して、一時は新規の会員募集を中止していたくらいで(現在は募集を再開)。ウチは基本的に置き配で、配送員とお客様との接触がないようにしていますので、それもお客さまに選んでいただいている要素になっているのではと思うんです」

もちろん、徹底して値段を重視する戦略もありだろう。しかしフレスタの発想は違う。「フレスタ」という名前の由来の一つに「フレッシュ」があるように、新鮮で美味しいものを消費者に提供したいという想いが満ちている。「百貨店にしかないものまで、フレスタにはある。そう言われることを一つの目標として、創業以来133年にわたって(品質に)こだわり続けてきた」と渡辺部長は言う。

「そもそも弊社は、横川で商売をさせていただいたことから始まっています。当時、(国鉄の)電車が走っている線路のすぐ横に店舗があったんですが、その電車が巻き起こす粉塵によってガラスのレイアウトケースが埃だらけになってしまう。そこの掃除が、従業員たちの大きな仕事だったんですね。そこから常に店舗を綺麗に保ち、いいものを丁寧にご提供するという伝統が生まれたんです」

いいモノをより安く。小売業にとって永遠のテーマではあるが、それは不可能に近い。品質の高いものをつくろうと思えば、コストはかかる。必然的に価格は高くなりがちだ。

「安かろう・悪かろうとなってしまうようなことだけは、やめよう」

それがフレスタの求める本質である。

「顧客満足度調査などで、我々が注視しているのはお客さまからの信頼なんです。販売価格については他社さんと比較して、確かに分は悪いのかもしれない。でも、商品に対する信頼は一朝一夕にはできないし、地道な努力しかない。少しでもお客様を裏切るようなことがあれば、一気に信頼はゼロになる。だからこそ、愚直に続けないといけない」

品質を追求するからこそ、生産者とのパイプも強くしないといけない。一部のプライベートブランド商品については、生産者と直接契約して、全量を買い取る。水産部門については養殖の池ごと買うことも。広島という地域性にもこだわり、例えばサンフレッチェ広島と共に「サンフレッチェ米」も提供してる。生産者と一緒になってレベルの高いものを追求する姿勢を見失うことはない。

 

食事とスポーツで、心身共に健康な生活を

 

そういうフレスタの想いは、地域のプロスポーツに対する応援姿勢にも表れている。カープ、サンフレッチェ、ドラゴンフライズ。広島のプロスポーツに対する支援だけでなく、たとえば女子サッカーのアンジュヴィオレ広島の選手たちを社員として雇用し、生活の部分でアスリートを支えることも。

特にサンフレッチェに対しては、ずっと厚いサポートを続けて頂いている。たとえば、「勝ったらセール」。サンフレッチェの勝利翌日はサービス価格で商品を提供するこのセールは、サポーターの間で定着している。

「サンフレッチェが勝って、商品が安くなって、お客さまが笑顔になって頂ければ、それは本当に嬉しいこと。例えば土曜日にサンフレッチェが勝てば日曜日にフレスタが安くなるから、買いに行く。その習慣ができれば、結果的にウチの売上にも影響するわけですから」

また2013年からは、サンフレッチェの選手たちから「今年の顔」を決める総選挙をネット上で実施。今季は川辺駿選手が選ばれ、今もフレスタ各店舗で川辺選手のアナウンスが流れている。

「選手のみなさんはサッカーがお仕事ですし、アナウンスが決して得意ではないことは理解しています(笑)。上手いとか下手とかではなく、地元の選手の声が店舗に流れることが大切なんです。ピッチでしか見られない選手のみなさんの声が日々の生活の中で聞こえることで、お客様にとって選手が身近な存在になり、リアリティが出てくると思うんですね。川辺選手が日本代表に選出されるようになったら、本当に嬉しい。お客様にとっても、さらに応援に熱が入るのではないでしょうか」

今回のコロナ禍は、人々の生活に大きな影響を落としたが、食生活に対する見直しもその一つ。感染・発症しづらい身体になるためには免疫力の向上が不可欠。そのためには食生活の充実が不可欠。当然の帰結であるが、それはフレスタがテーマとしている「健康経営」のコンセプトと一致している。

「健康になって長生きできると、社会に対してフィードバックがある。そのコンセプトの中で、食事の面を我々が担い、医療や身体づくりなどは他の分野の人々に任せていきつつ、連携をとってやっていく。そういう役割があると思うんですね。これからは、新型コロナウイルスと一緒に生きていかねばならない時代。ワクチンや特効薬に対する期待もありますが、身体の免疫力を向上させるには食が重要な役割を示しますし、そういう商品が売れていく時代になります。地域スポーツも、健康を支える上では重要な役割を果たすはずです。

私たちのキャッチフレーズは『ココロ、カラダに、スマイル』です。身体が健康なだけでは、人間は楽しく生きることはできません。例えば高揚感を感じることだったり、何かを一緒に頑張ろうと思う気持ちは、身体のコンディションともリンクしている。今回のコロナ禍では不要不急なものを控えるというメッセージもあり、野球もサッカーも開催できなかった。音楽のライブもない。舞台もない。そういう楽しみが失われたことで生活がどうなったか、それはみなさん、よくご理解されたのではないでしょうか。

例えば、カープやサンフレッチェを応援し、熱狂した後のビールや食事は美味い。それを失った時期につくづく感じたのは、心と体のバランスを保つことの大切さです。確かに食がなければ死んでしまう。でも、食べるだけで生きていけるか、ということ。単調に食べ続けるだけでは、健康であり続けることはできないんです。カープが開幕し、サンフレッチェのシーズンが再開するというだけで、人々は盛り上がる。みんなで一緒に感動を共有することは本当に大切なんだと、改めて感じました」

サンフレッチェをサポートすることで、人材獲得にも好影響があると渡辺部長は言う。そのメリットは他のサポート企業からもお聞きしたことではあるが、健康との関わりについて言及して頂いたのは嬉しい。スポーツの存在が果たしてwith coronaの時代に必要なのか。スポーツに関われば関わるほど、不安になっていた。だからこそ、不要不急ではない業種の一つである小売業に携わる渡辺部長から「スポーツの必要性」を健康面からアプローチして頂いたことは大きな励ましとなった。

コロナ禍においてはお客さまだけでなく従業員の感染拡大を防ぐことにも心を砕きつつ、毎日安全で美味しい生鮮食料品を提供して頂いた。フレスタをはじめとする全ての小売業のみなさまに改めて、熱く熱く感謝の念を捧げたい。

「今年は会社設立70周年にあたる年で、本来であればイベントを行おうとしていたんですよ。でも、コロナ禍の中でこの3ヶ月は(イベントに向けて)動けなかった。なので、年末には(サンフレッチェがタイトルをとって)よかったねっていう形になれば。スポーツが話題を提供して頂ければ、小売業としては販促に繋げることができますので」

緑井の新しい社屋で行われた今回のインタビューは、三女の父でもある渡辺裕治部長の笑顔で締めくくられた。

 

 

●株式会社フレスタホールディングス

1887年、宗兼清兵衛が広島市横川にて創業。1960年、株式会社主婦の店に改組し、スーパーマーケット第1号を横川で開店。今年2月、本社機能を広島市安佐南区緑井に集約。この秋には食品加工センターや惣菜加工工場も緑井に集約する予定。

 

 

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