【名古屋戦プレビュー】藤井智也/ゴールを決めろ
広島から名古屋に移籍して活躍中の宮原和也選手が新型コロナウイルスの検査において陽性反応が出たという報道がありました。ケガからようやく復帰してきたばかりだっただけに、宮原選手の辛さは計り知れないものがあると思います。幸い、体温も平熱に戻っているということで、1日も早い回復をお祈りいたします。
プロのピッチに立つ以上、プロ契約も特別指定選手もユースも関係ない。Jリーグは育成ではなく、勝負の場である。
若いから、経験がないから、ミスが許されるのか。負けてもいいのか。そんなことは、ありえない。もちろん、悔しさを次に活かすという考え方は必要だ。チームも選手も継続するからだ。しかし、だから負けていい、やられていい、失敗していいということはない。失敗を次に生かすためにも、責任を感じるべきなのだ。
藤井智也の魅力は、その厳しさをよく理解していることだ。
彼は必ず、結果を求める。「結果を出していかないと、生き残れない」と口にする。結果とは、アシストであり、ゴールであり、得点に絡むプレーであり、勝利に貢献すること。そこをやり続けないとピッチに立てないという恐怖心が、彼を自己研鑽へと突き動かす。
もはや、藤井の猛烈なスピードは相手にもわかっている。G大阪戦、藤井がボールを持つと2人、時には3人が囲んで対応した。縦を切り、突破を許さず、クロスも入れさせない。速さがわかっているからこそ、徹底してスペースを消してきた。それはC大阪戦でも同じだった。
どうするか。藤井はG大阪戦で一つの答えを見せる。
82分、青山敏弘の縦パスを東俊希が受け、レアンドロ・ペレイラ。ボールは藤井へとわたる。PAの角あたりでボールをうけたスピードスターに対し、G大阪はやはり3 人が対応しているが、全員が縦の突破を警戒していた。
しかし藤井はそこから横にボールを運び、右足を振り抜いた。
シュートだ。
ジャストミートしたボールはうなりをあげてゴールマウスに飛んでいく。東口順昭の見事な反応にあってしまったが、見事な、本当に見事なシュートだった。
「正面に飛んでしまった」と藤井は悔やむ。しかし、少しでもGKの反応が遅ければ、たとえ正面でも彼の頭上を破ってゴールネットを揺らしたはずだ。公式戦初シュート初ゴールとなる可能性もあったのだ。
藤井には、こういうプレーをずっと求めていた。
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