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【PRIDE OF HIROSHIMA 】ハイネル/正直すぎる才能

去年の鹿島戦、前半開始早々だったと思う。ハイネルは主審の判定に不満があったのか、大声で不満を表明していた。

「ハイネル、いいからやれっ。続けろ」

城福浩監督が叫ぶ。すると今度はベンチに対して、何事かを叫んだ。

「プレーに集中しろっ。やれよ、ハイネルッ」

叫ぶ指揮官。またもベンチに対して言い続けるサイドアタッカー。激怒する指揮官。

「あー、もう交代だな、ハイネル」

そう思った。ところが、城福監督は交代カードを切らない。いつの間にか、ハイネルは普通にプレーしている。後半終了間際までほぼ90分間、ハイネルはピッチに立ち続けた。

アウェイ磐田戦では途中交代に怒ったハイネルがあからさまにベンチに対して不満を表明し、その態度に監督が激怒。ところが勝利した後はお互いに肩を組んで歓喜に浸った。今年の鹿児島キャンプではランニング中に吐き気を催し(実際に吐いた)、一度はトレーニングから外れたハイネルがもう一度気持ちを立て直して練習に合流したことを監督は称賛。しかし宮崎キャンプでの紅白戦で明確にモチベーションがあがっていなかったブラジリアンに対して「コンディションがあがらないのなら外れろ」と厳命したのも城福監督である。

この2人の関係性は、見ていて実に興味深い。

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